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日米構造協議と日本側の対応その2(貿易摩擦シリーズ)

 日米構造協議と日本側の対応
 
・土地利用について

 日本はバブル景気に象徴される高い土地価格をもとに信用創造を行うことによって、海外進出資金の調達や設備投資費用などに用いることを行ってきた。そのため、外国企業は日本の高騰する土地価格によって、日本へ参入する際の見えない障壁となっていた。

 また、海外と比べ日本の物価が高いという問題が併発して起きており、プラザ合意から続いた急速な円高の進行に伴って1988年には米国の約1.6倍になっていた。そのため、日本の物価が円高に伴って上昇を続けたことも参入障壁となっており、貿易摩擦の要因の一つになった。

 本来円高が進行していくことは輸入物価を下落させるため国内の物価水準は下がっていくものだが、当時の日本は内需が弱く土地の値段が高騰していたことからインフレが続いており、円高と物価上昇が並立するという不可解な状態にありました。そのため、米国は土地利用についての協議に関心を持っていました。

 日本側が発表した中間報告には、大都市圏の市街化区域内農地への課税見直しや、住宅地供給促進に関する法案および土地税制の総合的な見直しなどであった。

 最終報告では、公共事業の円滑な実施のため、大都市地域における国公有地の都市施設や、都市再開発及び公共的住宅プロジェクト用地としての活用等に十分配慮することや、建設市場に係る制度について内外無差別の原則を維持することを米国政府と日米合意の誠実な実施を行うことが挙げられました。

 中でも、土地政策の一環としての土地税制改正は投機的土地取引を抑制しながら土地の有効利用の促進を図るとされており、住宅需要等の増大による輸入機会の拡大が見込まれることや都市圏の土地バブルを緩和することが期待されていた。しかしながら皮肉にもその後のバブル崩壊の要因の一つともなりました。

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