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第1回日米規制緩和対話と日本側の対応その16(貿易摩擦シリーズ)

 第1回日米規制緩和対話と日本側の対応

 米国に対する日本政府の関心事項

・電気通信その3

 ベンチマークに関するFCC新規則として、FCCの国際計算料金に関する規則を廃止されたいとしており、外国事業者の米国市場参入に関するFCC規則の一部を削除することが望まれていました。

 背景には、米国が1997年8月に採択したベンチマークルールについては、国際清算料金を低廉化させるという方向性については認識を共有しているが、事実上の米国市場への参入障壁となりうることや、本来、商業ベースで決めるべき清算料金を、米国政府が参入規制と結びつけて一方的に設定するものであること、内国民待遇等のWTO協定の諸原則との整合性も疑問であること等の問題がありました。

 日本側は規則案の段階から米国側に上記内容を提出したものの、規則制定時に十分な改善がなされることはありませんでした。また、FCCは国際清算料金に関する新規則案を示したが、ベンチマークルールの一部修正に留まり、十分な改善がなされていないとしています。

 インターネット利用に係わる回線利用負担の在り方については、インターネット利用に係わる国際回線に関して、米国外の者が一方的に費用を負担するという現在の状況を改善されたいとしていました。

 背景として、インターネット利用のための国際回線の費用負担において、対米接続の場合、米国外のISP(インターネットサービスプロバイダ)がすべて負担することとなっていました。これは、インターネットが米国から発展したという歴史的経緯から生じているものですが、インターネットが全世界的に普及した現在において、米国利用者からのアクセスが全くないとは考えられず、片務的な関係は改善されるべきであるとしています。

 電気通信分野において、国際電話は国際専用線などの従来のサービスにおいては、2ヵ国間を結ぶネットワークのコストは、両国の通信事業者が折半する仕組みが一般的です。

 それに対して、インターネットの国際回線費用の負担に関しては、米国外の事業者が全額負担しており、結果として、米国以外の国のインターネット利用料金の低廉化の阻害要因となっていました。

 この慣行はインターネットが米国の学術分野から発展し、従来は米国のデータベースへのアクセスを希望する者が多かったという歴史的経緯から形成されたものと考えられますが、既にインターネットは全世界的に広がり、インターネット電話やインターネットFAX等の双方向通信も普及していることから、米国から他国へのアクセスも相当量存在すると考えられます。

 この問題に関しては1999年当時、アジア諸国の電気通信事業者10社が、米国事業者に対して、インターネットの国際回線費用の応分を求める共同声明を発表しました。インターネットに関して国際回線費用を米国外事業者が一方的に全額負担するという慣行は、必ずしもWTO協定違反とは言えないが、公正な競争条件を阻害するものであり妥当とは言えない状況になっていました。このようなことから、慣行の是正に向けた適切な対処がなされることを期待するとしています。

 米国州際アクセスチャージ算定に関して長期増分費用方式を日本と同時期に導入されたいとしていました。また、米国長期増分費用モデルの作成過程の透明性を確保も求められていました。

 背景として、長期増分費用方式に関して、米側は日本側に対して2000年内の導入を求めていましたが、州際アクセスチャージ算定については2001年2月に長期増分費用の調査を行い、その後検討するまでは導入しないとしていました。

 そのため、日本側と同時期の実施が求められ、米側は長期増分費用モデルの作成を行っているが、モデル作成作業の透明性の確保が懸念されていました。

 アクセスチャージとは電話やインターネットなどの通信回線の接続料のことで、電気通信事業において、市内通信事業者の回線に新規参入の市外通信事業者の回線が接続されるとき、市外通信事業者から市内通信事業者に支払われる接続料などをいいます。

 長期増分費用方式とは、実際の費用発生額によらず、地域通信網を現時点で利用可能な最も低廉で効率的な設備と技術で再構築した場合の費用に基づいて接続料原価を算定する方式です。

 当時はインターネットの爆発的な普及に伴い、インターネット通信料金に係わる定額料金制導入のニーズが高まっており、インターネットの更なる普及のために、インターネット通信料金に係わる定額料金制の導入が必要であり、一般家庭が支払い可能な料金水準の実現が求められていました。
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