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第1回日米規制緩和対話と日本側の対応その17(貿易摩擦シリーズ)

 第1回日米規制緩和対話と日本側の対応

 米国に対する日本政府の関心事項

・医療機器・医薬品

 医療機器・医薬品ではまずGMP相互承認について関心がありました。日米間の医薬品・医療用具のGMP(Good Manufacturing Practice: 製造管理及び品質管理に関する基準)相互承認作業を促進されたいとしています。

 背景には前回会合後も、米側が検討中であるという状況は変わっておらず、米側の返事を待っている状況にありました。

 510(K)届出の審査期間短縮として市販前届出(510(K)届出)手続きにつき、特にCBER(生物学的製剤評価センター)の担当する医療器具の審査期間が長くなっていることから、審査期間を短縮されたいとしています。 

 背景として前回の要望後に、1998年1月に510(K)届出の免除品目の拡大が行われたことは評価するとしたものの、特にCBER(生物学的製剤評価センター)の担当する医療器具の審査期間が長くなっていることがありました。

 米側は、日本側が急速に高齢化する人口に質の高い医療を確保すると同時に、医療費全般を抑制するという極めて厳しい課題に直面しており、米側は、規制撤廃を通じた市場主導型の革新と構造改革が、日本の医療費全般を抑制しながら医療の質を高める最良の方法であるとの信念に基づき提案を行っていました。

 まず、革新的な医薬品の導入促進として、革新の価値を認識するという、「共同現状報告」における合意の精神に基づき、革新的な医薬品の導入を促進するために市場ベースの価格設定制度を採用することや、医用機器の新たな機能別カテゴリーの早急な設定を、業界および利害関係者と建設的に協力しながら、医療機器の新たな機能別保険償還カテゴリーを早急に設定するための簡素化された透明性の高い手続きを可及的速やかに作成することが求められました。

 また、外国の臨床試験データ受入れの拡大と迅速化では、医療機器・医薬品の承認における外国の臨床試験データの受入れを大きく拡大する措置を実現させ、引き続き1997年3月の「厚生省通達」を出来る限り広義に解釈し、「ICHのガイドライン」の実施の不適切な遅れを回避する透明性の高い受入れプロセスを引き続き使用することが必要であるとしています。

 ICHとは、International Council for Harmonisation of Technical Requirements for Pharmaceuticals for Human Use(医薬品規制調和国際会議)の略称です。

 ICHは、医薬品規制当局と製薬業界の代表者が協働して、医薬品規制に関するガイドラインを科学的・技術的な観点から作成する国際会議で、他に類がない場となっています。

 また、ICHは、1990年の創設以来、グローバル化する医薬品開発・規制・流通等に対応するべく着実に進化を遂げてきており、ICHの使命は、限られた資源を有効に活用しつつ安全性・有効性及び品質の高い医薬品が確実に開発され発売されるよう、より広範な規制調和を世界的に目指すとしています。

 2015年10月23日にICHはスイス法人化に伴い、組織再編をした結果、現在のICHは、全ての参加メンバーで構成され法人の主体となる総会での議論の準備や法人の運営を担う管理委員会、専門家がガイドラインの議論を行う各作業部会等から成り立っています。

 日本側はIND(Investigational New Drugs:治験薬)申請時の提出データを簡略化したいとしていました。具体的には、第1相試験(健常人)実施にあたって、簡略データを提出することを条件として、前臨床データ(安全性・代謝・薬理)のフルレポート提出期限をNDA(New Drug Application)承認
申請時まで延長できるようにしたいとしています。

 また、Chemistry & Manufacturing Control 関連データの提出期限を第2相試験終了時まで延長出来るようにしたいともしており、背景としてFDAに対するIND(investigational New Drug)申請の際に添付を要求されるデータは、日本やEU諸国と比較して非常に多く、ICHで作成されたガイドラインに照らしても多すぎることがあり、EUでは第1相試験の時点ではサマリーレポートで足りるという事が挙げられました。 

 GCP相互承認では日米間のGCP(Good Clinical Practice: 臨床治験に関する基準)相互承認の可能性について意見交換をしたいとしています。背景として、ICHによって国際的に調和されたGCPが作成され、治験の信頼性に関して日米欧3極における共通基盤がつくられました。

 また、民族差要因に関するICHガイドラインが実施されたのに伴い、海外データを使用した申請が増加するものと考えられていました。GMPと同様に、GCPについても相互承認が可能になれば、適合性調査に係わる事務が効率化されることから、日本側はこの機会をとらえ、GCP相互承認に向けて、意見交換を開始したいとしています。

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