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第1回日米規制緩和対話と日本側の対応その19(貿易摩擦シリーズ)

 第1回日米規制緩和対話と日本側の対応

 米国に対する日本政府の関心事項

・金融サービスその1

 日本側は米国側に対して、外国証券従業員に対する米国証券外務員試験の簡素化を求めていました。SECが、日本その他の外国証券会社従業員に対する資格試験の簡素化を導入しましたが、実際の手続き面についての整備が遅れていました。

 その背景には証券外務員試験を行っている全米証券業協会(NASD)と日本証券業協会(JSDA)の間で、審査手続きに関する協議が行われており、1998年5月に、JSDAよりNASDに対して、審査手続きに関する覚書修正案を送付し、回答を待っている状態でした。

 外銀支店のFDIC加入業務では、外銀の支店の場合、米国の市民若しくは居住者から10万ドル未満の小口預金を受け入れる場合に課せられている預金保険(FDIC)の加入義務の撤廃が求められました。

 背景として、州法銀行の場合には選択自由があり、バランスを欠いていることが挙げられています。
預金保険とは万が一金融機関が破綻した場合に、預金者等の保護や資金決済の履行の確保を図ることによって、信用秩序を維持することを目的としています。

 日本の預金保険制度では、当座預金や利息の付かない普通預金等(決済用預金)は全額保護されます。また、定期預金や利息の付く普通預金等(一般預金等)は、預金者1人当たり、1金融機関ごとに合算され、元本1000万円までと破綻日までの利息等が保護されます。

 それを超える部分は、破綻した金融機関の残余財産の状況に応じて支払われるため、一部支払われない可能性があります。例えば3000万円の預金を保護するためには3行の銀行に対してそれぞれ1000万円ずつ預金することによって3000万円全額が預金保険の対象となり、3行全てが破産したとしても全額保証されることになります。

 一方米国における破綻処理の方法としては主に資産・負債の承継(P&A: Purchase and Assumtion)が行われています。資産・負債の承継は健全金融機関が破綻金融機関の資産の一部又は全部を買い取るとともに、預金を含む負債の全部又は一部を承継します。

 全預金P&Aでは全ての預金を継承する事によって健全金融機関が預金の払い戻しに全額応じます。付保預金P&Aでは付保預金(預金保険で保護される総額)だけを継承し、それ以外の負債については、FDICが残余財産を換価・回収して清算配当を行ないます。これは、米国では10万ドルを超える預金については負債・継承の際にカットされることがあるからです。

 その他の保険金の支払いは、直接支払いとしてFDICから預金者に対して、保険金を直接支払うことや、預金移転としてFDICから、付保預金を見合いの資産又は現金として健全金融機関に移転し預金は健全金融機関から支払うことがあります。

 また、受皿金融機関が決まらない場合は一時的に受け皿として設立するブリッジバンク制度があり、存続期間は2年以内とされています。自立再建や健全金融機関との合併、子会社化に対して資金援助を行うオープン・バンク・アシスタンスという制度もあります。

 米国の預金者は10万ドルを超える預金については破綻した金融機関を継承する銀行に支払いを求めるケースが多く、破綻金融機関の状態に応じてFDICから預金者保護を目的とした資金援助を継承する健全金融機関に対して行われる事になります。

 日米ともに約1000万円程度の預金者保護制度はあるものの、破綻処理に関しては日米では多少の違いがあります。米国では健全な金融機関が破綻金融機関を承継できるかどうかが重要であり、出来なければ預金者保護は限定的となりますが、承継できる場合には付保預金を超える額を預金者への支払いが可能となります。
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