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第2回日米規制緩和対話と日本側の対応その6(貿易摩擦シリーズ)

 第2回日米規制緩和対話と日本側の対応

・電気通信その6

 電力線信号装置として郵政省は、検討に必要な技術的データに基づき、電力線信号装置に係る技術的要件を見直す検討を開始しました。検討を完了した後、郵政省は、電力線信号装置に係る許可範囲を拡大するために必要な規則変更案の作成を1999年半ばまでに完了させる予定としており、パブリックコメント手続きを行い、可能な限り速やかに必要な規則を発布するとしていました。

 当時、電力線信号装置は電力線搬送通信設備(PLC)として導入が進められていました。電力線搬送通信設備は、電力線を利用して通信するシステムであり、敷設系の電力線を通信に利用するため、容易にネットワークの構築が可能という利点があります。

 高速電力線搬送設備については、実用化に向けた実証実験を含め、屋内・屋外を問わず実験が可能となっています。高速電力線搬送通信設備とは、構築済の電力線をインターネットへのアクセス回線又は宅内LANとして使用し、家庭内の電気コンセントを使用してホームネットワーク等を容易に実現しようとするものです。

 近年広域帯PLC設備の活用が期待されています。広域帯PLC設備については、2006年に屋内での利用が、2013年に一部屋外での利用が制度化され、家庭内LANや集合住宅セキュリティシステム等で利用されています。

 広域帯PLC設備の高度利用として、ワイヤレス通信が困難な工場内でのセンサー情報収集や既設の電力線を持つ街灯の制御等について、技術開発や実験が進んできており、IoT基盤構築の有効な手段の一つとして、広域帯PLC設備の活用が期待されています。

 こうした状況を踏まえ、広域帯PLC設備の三相三線方式の利用や屋外利用について、IoTの進展により増加・多様化する無線システムとの共存条件等、技術的条件の検討を行うとしています。

 検討されている内容の背景として、2006年度及び2012年度において検討されたPLC設備が設置可能な電力線は単相二線方式であり、三相線になると付随する電力線が増えることになります。

 このため、第3線による漏えい電磁界がどの程度変化するかを見極めることが重要となりました。また、既に屋内用及び屋外用PLC設備の使用が許可されているので、これらの設備が三相線で運用された場合の周囲雑音の変化を評価し、既存無線局との周波数共用の可能性を検討する必要があるとしています。

 IoT基盤構築では、本格的なIoT(Internet of Things)社会の到来を見据え、多様なIoTサービスを創出するため、膨大な数のIoT機器を迅速かつ効率的に接続する技術、異なる無線規格のIoT機器や複数のサービスをまとめて効率的かつ安全にネットワークに接続・収容する技術等の研究開発を実施し、産学官連携による実証によりIoT共通基盤技術を確立することにより国際標準化を推進するとしています。

 政策的位置付けとして、未来社会を見据えた、新たな時代を支える共通基盤技術(IoT、ビックデータ、人工知能、センサー、素材、ナノテク等)に関して重点的に取り組むべき課題等や推進方策について
2016年度から研究開発等を実施するとしています。

 また、AI、ビックデータ、IoTの進化等により全ての産業で産業構造の変革が生じる可能性がある中、データを活用した新たなビジネスモデルの創出など社会変革を促すことが必要とされています。

 日本の強みを活かしたIoT、ビックデータ等を駆使した新産業の育成としてこれらのICTを活用して、人と人、現場と現場(マーケティング、企画、設計、調達、生産、品質管理等)を繋ぎ、人とITが協調するサプライチェーンのプラットフォームを開発するとしています。
 
 2020年代には本格的なIoT社会の到来により、500億台の機器の接続や、現在の1000倍を超える通信量が予測されています。多様なIoTサービスを創出し、日本経済の持続的発展に資するためには、膨大で多様なIoT機器や多様なサービスの接続ニーズに対応可能なネットワークの構築が喫緊の課題となっています。

 このため、膨大な数のIoT機器を迅速かつ効率的に接続する技術、異なる無線規格のIoT機器や複数のサービスをまとめて効率的かつ安全にネットワークに接続・収容する技術等について、産学官連携による実証を推進することで、多様なIoTサービス創出に貢献する共通基盤技術の確立及び研究成果に関する国際標準の獲得等による日本の国際競争力向上に寄与することを政策目標とするとしています。


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