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第2回日米規制緩和対話と日本側の対応その8(貿易摩擦シリーズ)

 第2回日米規制緩和対話と日本側の対応

・電気通信その8

 パブリック・コメント手続きとして郵政省は引き続き、重要な規制の変更に関して、パブリック・コメント手続きを行うとしています。

 パブリックコメントは、国の行政機関が政令や省令等を定めようとする際に、事前に、広く一般から意見を募り、その意見を考慮することにより、行政運営の公正さの確保と透明性の向上を図り、国民の権利利益の保護に役立てることを目的としています。

 百対地規則(国際中継取決めに係る制限の廃止)として、国際電気通信役務を提供する第一種電気通信事業者の国際伝送路の設定に関して、取扱対地が百対地以下の場合の第三国中継の制限については、1998年6月に廃止しました。

 対地とはルーターなどで接続先の個数を表す時に用いられる単位のことで、百対地とは100か所の接続先を表しています。

 背景には国内第一種電気通信事業者の国際公専接続電話事業への参入の問題がありました。当時、国際第一種電気通信事業者は、日本の国際通信を安定的に確保するため、他国事業者に 回線設定を依存することなく、できる限り自ら回線設定を行う事が望ましいという観点から、100対地までは自ら直通回線を設定して国際電話サービスを提供していました。

 これは、国際第一種電気通信事業者は他国事業者に依存することなく直通回線を設定せよという政策に基づくものでした。

 また、国内第一種事業者の国際第二種兼業による国際電話サービス市場参入の問題点もありました。
 
 仮に国内第一種電気通信事業者が国際第二種電気通信事業を兼業して国際公専公接続による国際電話サービスを提供することが認められるとすれば、当該国内第一種電気通信事業者は、米国等の特定国との間に国際専用回線(約款外回線)を引き、当該特定国経由で全世界との間の国際電話トラフィックの発着信を行う事になるものと想定されていました。

 これは第三国配信料の低廉な特定国を経由して本邦発信呼の疎通を行い、自らが保有する国内電話ネットワークを通じることによる低廉な配信料で本邦着信呼の集中を図るという行動が想定されます。

 日本の国内・国際を通じた電話市場において相当のシェアを有する国内第一種電気通信事業者(NTTや国内NCCなど)に上記のような形態での国際電話サービスの提供を認めた場合には、多数国との間での直通回線を設定、維持することについての国際第一種電気通信事業者の意欲を削ぎ、国際第一種電気通信事業者は他国事業者に依存することなく直通回線を設定せよという政策に反することになります。

 このことは、日本の通信ハブ化を断念し、国際電気通信ネットワークの外国依存度を高めることとなり、日本の国際通信の安定的供給の確保が二の次となってしまうことが懸念されていました。

 ケーブルテレビについて、郵政省は、電気通信事業法第31条の4に従い、NTTがそのファイバーの使用について、不合理ないし反競争的な条件を課さないことを確保するとしていました。

 また、DSL(デジタル加入者回線)について1999年1月7日に、漏えいに関する技術基準について関係省令の改正を行ったことにより、全ての電気通信事業者は、DSLサービスの提供が可能となりました。

 DSLとは、電話用の銅線ケーブルを用いた高速データ通信方式の総称で、一般家庭や小規模な企業・事業者のインターネット接続などに利用されています。利用者と電話局間の通信方向により通信速度が異なるADSLや、より高速化したVDSLなどがあります。
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