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第2回日米規制緩和対話と日本側の対応その21(貿易摩擦シリーズ)

 第2回日米規制緩和対話と日本側の対応

・金融サービスその6

 有価証券店頭デリバティブの全面解禁が1998年12月1日に行われました。

 当時デリバティブ取引は、金融・証券取引の自由化、金融技術の発達を背景に、新たなヘッジ・資産運用ニーズ等に応える取引として、取引規模が世界的に拡大の一途をたどっていましたが、日本のデリバティブ市場は取引規模は拡大しているものの、諸外国に比べて、特に有価証券関連のデリバティブ取引の種類が限られていました。

 デリバティブ取引のメリットは、より少ないコストでキャッシュフローとリスクを自由に組み合わせて再配分する取引で、デリバティブ取引の多くは、原資産の移転を伴わない取引であることから、取引の流動性が高い側面があります。

 店頭デリバティブ取引の意義として、取引所でのデリバティブ取引が言わば規格化された取引であるのに対して、店頭では個々の取引当事者のニーズに即応したデリバティブ取引が行われています。

 店頭デリバティブ取引にはこうした自由度がある反面、取引所取引に比べ信用リスクが大きいことや、必ずしも流動性が伴わないといった点もあります。

 店頭デリバティブは金融派生商品の一種で、証券取引所や金融取引所などといった取引所を介さずに証券会社などの金融機関との相対で取引がされます。有価証券や株価指数等の先物取引やオプション取引などがあります。

 金融システム改革のための改正証券取引法の施行により、証券業の参入規制が免許制から登録制へ移行し、証券会社の業務制限についても専業義務が撤廃され、自由な業務展開が可能となりました。

 さらに、1999年10月1日には株式売買手数料の完全自由化が行われ、これにより証券業関係の改革は全て実施に移されました。こうした一連の改革の実施により、証券会社は投資者のニーズに応じた多様な商品・サービスを提供することが可能となり、また、投資者にとっては様々な対価に基づくサービスを選択できるようになりました。

 証券会社の業務については、専業義務が撤廃されたことから、公益に反する又はリスク管理が困難な業務を除いて幅広く兼営できるようになっており、保険募集などの業務を兼営することなどが行われ始めました。

 また、証券業についても、有価証券店頭デリバティブ業務と私設取引システム運営業務が証券取引法上新たに証券業に位置づけられました。これらの業務については高い専門性と高度なリスク管理が必要となることから、内閣総理大臣(権限委任により金融庁長官)の認可を得た上で行うことになりました。

 株式売買委託手数料の自由化では、完全自由化を受けて、各証券会社は顧客ニーズや取引態様等に応じて様々な手数料体系を設けており、中でもインターネットを利用した証券取引については、大幅な手数料の引き下げが行われました。

 証券会社等による私設取引システム(PTS)の開設も行われるようになり、こうした電子取引市場開設の動きは、市場間競争を通じて有価証券市場全体の効率性を向上させつとともに、流動性の低い有価証券の流通市場を整備すること等により、投資者の利便性の向上にも寄与しています。

 証券会社の自己資本規制の見直しも行われました。金融商品会計基準(時価会計)の導入に伴う有価証券の評価損益に係る企業会計上の取扱の変更に併せ、BIS・IOSCO及び諸外国の動向等も踏まえ、証券会社のリスク管理機能の強化・高度化に向け、所要の見直しが行われました。

 資本関係では、「その他有価証券」の評価損益の取扱については、有価証券の評価益(ネット)が生じた場合には、その税効果調整後の金額を補完的項目(Tier2)に参入することとし、評価損(ネット)が生じた場合には、その税効果調整後の金額を基本的項目(Tier1)から控除することになりました。

 また、劣後特約付借入金・劣後特約付社債(劣後ローン等)については、基本的項目の限度まで補完的項目に算入できることとされており、これまで個別の上限等が定められていなかったことから、長短の劣後ローン等について個別の参入限度額(Cap)を設定し、期限前償還について承認制を導入しました。

 市場リスク相当額の算出方法では、個別法、分解法(銀行の場合の標準的方式)、内部管理モデル方式のうち、旧来型のリスク管理手法である個別法を廃止し、銀行と同様に分解法を標準的な算出方法と位置付けました。

 また、内部管理モデル方式を採用する際には、当局の承認が必要とされていますが、当該モデルにより算出されたバリュー・アット・リスク(VAR)の的確性に係る報告義務や承認取消に係る規定の厳格化が図られました。
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