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第2回日米規制緩和対話と日本側の対応その25(貿易摩擦シリーズ)

 第2回日米規制緩和対話と日本側の対応

・エネルギーその1

 日本政府は、エネルギーの安定供給を維持しつつ、エネルギーコストを国際レベルまで引き下げることに重点を置いていました。米国政府は、規制緩和委員会がエネルギー分野における規制撤廃と競争の促進などを歓迎しました。

 すなわち、電力供給システムの見直しや電力事業者間の競争強化、大口電力供給事業者に対する現行の許可制度の廃止と大口販売自由化による企業用電力と産業用電力の区分廃止の検討、小口販売自由化予定の明示、新規参入事業者と既存の電力事業者間の公正な競争を確保するための、電力託送料金の算定基準の開示の検討、ガス事業における競争原理導入努力の強化、大口供給に対する要件の緩和と範囲の拡大、ならびにガス託送事業の活性化が米国政府からの要望でした。

 米国政府は、規制撤廃と構造改革を通じた市場主導型改革が、日本の目標達成への最善の方策であるとの前提の下に提案を行っていました。

 高圧ガス保安法は、製造業者に対し、指定されているすべての設備について検査申請を行うことを義務付けるものであり、それには外国企業の日本市場へのアクセスを妨げるような不必要で煩雑な要件も含まれていました。

 高圧ガス保安法として日本政府は、高圧ガス保安法上のコンプレッサーやその他の機器に関し、ASME(米国機械学会)基準のSectionⅧ Division I UG-101(n)(1998)を、設計圧力の4倍加圧試験に代わる応力測定試験に相当するものとして受け入れました。

 ASMEとは、米国機械学会(The American Society of Mechanical Engineers)の略称です。ASMEは、工学分野における世界的な規模の機関で、学術会議の開催や技術書の出版のほか、技術の標準化(規格化)活動も行っています。

 ASMEが策定した規格は600以上におよび、ボイラ部品、エレベーター、バイオプロセス設備、圧力配管、留め具や工具、工作機械のほか、機器試験やシミュレーションの手法、品質保証など多岐にわたります。そして、その多くは米国国家規格(ANSI)として採用されています。

 背景としてコンプレッサーやその他の機器などの圧力容器の設計・製造法・検査について、複数の官庁(通産省、労働省)が複数の法令により複雑かつ不明確な技術基準と煩雑な手続きで規制を行っており、余分な時間や労力が必要となり非効率でした。規制により、海外品の持ち込みコスト、納期の点で非常に不利となっていたため改善策が求められていました。

 日本は1998年3月に高圧ガス保安法上の申請要件を簡素化し、検査合格証やその他の証明書が提出される場合には、強度計算書の添付を省略しました。

 また、日本政府は米国やその他外国企業に対し、必要に応じ、高圧ガス保安法上のコンプレッサーやその他の機器の日本への輸出申請プロセスの簡略化の実施に関する質問に答えることなりました。

 電気事業法では、電気工作物の溶接基準の性能規定化を図ることや、原子力発電所を除く電気工作物の基準適合性の確認を設置者(製造事業者ではなく)による、自己確認制度としました。

 技術基準は、1997年に「性能規定化」が行われ、新技術を設置者が迅速に取入れることを可能としました。一方、国は電気工作物の技術基準適合性を判断するに当たり必要な、技術基準を満たす具体的な技術的内容として「審査基準」を定め、公表をしています。

 新たな技術基準により、新たな技術を迅速に取り込むことが可能となるとともに、同等の安全水準をより低コストの技術の選択により達成し得るなど、電気工作物の保安に係る技術の更なる向上やコスト削減が可能な制度となりました。

 また、電気工作物の設置者は性能規定化された技術基準への適合性を自ら確認できる限り、新たな製品・技術等を導入できるが、国が定める「審査基準」に取込まれなければ新技術等を導入できないとの認識がありました。 
 
 性能規定化の本来の目的が、設置者の自己責任の下で技術基準への適合性を確認することにより、新技術や民間規格等を活用することであることを踏まえ、設置者が新技術や民間規格等を導入し易くなるための環境整備について「審査基準」と民間規格の関係を含めて整理することが重要となりました。 
   をもとに作成
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