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第2回日米規制緩和対話と日本側の対応その41(貿易摩擦シリーズ)

 第2回日米規制緩和対話と日本側の対応

 米国に対する日本政府の関心事項

・規制緩和・競争政策等その3

 再輸出規制として、米国は商務省による関連の規制の下で、日本に対して、許可可能再輸出(例外規定)やデミニマス・ルールを適用しました。商務省は、日本との間で、再輸出管理に関する日本側の懸念について議論を継続するとしています。

 「デミニマス(僅少)」とは、一部の非原産材料がCTCルールを満たさない場合であっても特定の割合以下(ごく僅か)であれば無視してよいというものです。日アセアン協定の場合、例えばHS50~63類(繊維品)では産品の重量の10%以下、HS28~49類やHS64~97類(その他工業品)では産品のFOB価額の10%以下などが対象です。

 ただし、デミニマスは協定ごとに、対象品目・割合が大きく異なることから、利用を検討する際には協定を十分に確認する必要があります。

 CTCルールとは関税分類変更基準のことで、最終産品と産品を生産するために使用した非原産「材料・部品」との間でHSコード(関税分類)が変更されている場合(変更されるような生産・加工が行われた場合)に、当該産品を原産品であると認める基準です。

 米国は、日本の輸出業者に対し、何が現行の米国再輸出管理規制の対象となる米国産製品や技術、ソフトウェアであるのかについて周知するための更なる措置をとる用意があり、政府のホームページやパンフレット等により周知させるとしており、この点に関し、米国は日本の輸出業者のために、輸出管理規制に基づく義務に関する指針を改善しました。

 日本側の要望事項では、米国の再輸出規制は、一般国際法上許容されない米国内法の域外適用のおそれがあり、国際法上問題であるとしています。また、日本を含め、輸出管理に関する各種国際レジームに参加し十分に実効的な輸出管理を実施している国からの輸出については、再規制は不要であることから、例外なく米国再輸出管理の適用除外とすることを求めていました。

 関税関連として、米国ITC(国際貿易委員会)は、時計の輸入関税算定について米国の関税構造の簡素化を目的とする関税率表の検討を進めました。

 米国の時計完成品の関税算定方法は、諸外国には類を見ない独自のルールを採用し、部品ごとに関税額を計算し、合算することとなっている。このため、関税算定方法が複雑・不透明であり、煩雑な貿易手続きとなっています。

 例えば腕時計の場合、税額をムーブメント、ケース(外装)、ストラップ・バンド・ブレスレット、バッテリーと個別に計算し合算することになっており、完成品である腕時計を単体の製品として見る関税分類(8桁)に対する関税率は設定していません。 

 当該ルールは、米国時計産業を保護する観点から制定されたという背景があり、輸入業者や消費者のためにも、規制を簡素化すべきとの意見も存在します。

 国際ルール上の問題点として、このような関税率の設定自体は、米国の関税譲許表に沿ったものであり、WTO協定に違反するものではありません。しかし、複雑な関税算定方法は貿易事業者に過度の負担を強いており、円滑な貿易を推進する上で障壁となっています。

 関税譲許表とは、GATT(関税貿易一般協定)に付属して定められている、関税の軽減その他国際通商上の互恵的な取決めにかかわる付表のことで、各締約国は他の締約国の通商に関し、譲許表の該当の部に定める待遇により不利でない待遇を許与する義務を負います。

 1998年、1999年の日米規制緩和対話において、日本は米国の時計輸入の関税算定に関し、部品ごとの関税額を合算して関税額を設定する方法を改め、時計完成品のHS分類6桁ベースで関税率を定めることにより貿易手続の簡素化を図るよう要望しました。

 しかし、1999年3月に発表されたICT(国際貿易委員会)の関税簡素化のための報告書においては、依然として改善は見られず、8桁のまま部品ごとに税率を算定して合算する方法は引き続き維持された。加えて、構成部品の価格分割による算定方式は残存しており、改善が十分ではありませんでした。

   株式会社平凡社 百科事典マイペディア
    をもとに作成
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