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第2回日米規制緩和対話と日本側の対応その42(貿易摩擦シリーズ)

 第2回日米規制緩和対話と日本側の対応

 米国に対する日本政府の関心事項

・規制緩和・競争政策等その4

 米国政府は、日本政府に、関連する行政規則を提示することにより、時計バンドへの原産地表示の根拠規定を明示しました。

 それに対して日本政府は、時計に関する原産地表示を完成品のみとし、表示方法も刻印、タグ等、メーカーの裁量によって行われるようにする事を求めました。

 米関税法で定める原産地表示規則では、個別の品目ごとの時計に関する原産地表示について、ムーブメント、バッテリー、ケース、バンド等の構成部品それぞれに原産地を表示することが要求され、かつ表示方法も詳細に定められています(刻印、タグ等)。

 当該措置は時計製造業者等に製造管理上の過度な負担を強いるものであることから、日本は米国に対し簡素化を求めています。

 なお、当該ルールは、米国時計産業を保護する観点から制定されたという背景があり、輸入業者や消費者のためにも、規則を簡素化すべきとの意見もあります。

 国際ルール上の問題点として、原産地表示自体が輸出国の商業や産業にもたらす困難や不便を局限しなければならないようにすることを規定したGATT第9条2項や原産地規則規定の精神に照らし、簡素化が望まれています。

 米国政府は繊維製品に関するNAFTA原産地規則を見直すべきとの日本政府の要望を他のNAFTAメンバーに伝えました。

 NAFTAの原産地規則は1992年に署名、1994年に発効しました。NAFTAの原産地規則は、原産地認定基準等に極めて精緻なルールが導入されている一方で、産業界の証明作業コストを軽減するための措置も手厚く盛り込まれているのが特徴です。その後に締結したFTA(特に米州圏)における原産地規則のモデルともなっています。 

 NAFTAにおける原産地規則においては、米加自由貿易協定(米加FTA)と同様に関税分類変更基準(CTC)が原則として採用され、一部の品目(自動車、家電等)については付加価値基準が、CTCと選択的、又は単独で採用されています。

 また付加価値基準の計算式について、産品の取引価額をベースとして計算する「取引価格方式」と、材料費、人件費などを細かく算出して計算する「総経費方式」の二通りが設定されています。

 原産地証明制度については、産業界の原産地証明コスト極小化の観点から、企業の自己責任原則の下に、自己証明制度が導入されています。

 繊維製品がNAFTA原産と認定されるためには、一部の産品を除き、糸を生産する過程からNAFTA域内で実施される必要があるとされています。但し、これとは別途、年ごとの一定の金額枠を設けて、より緩やかなルールの適用を認めています。

 国家高速交通安全委員会(NHSTA)は、自動車ラベリング法の下でのラベリング制度の影響についての評価を実施しました。また、本評価の一環として、日系企業を含む製造業に関する調査を行いました。

 米国の自動車ラベリング法(American Automobile Labeling Act)は1992年10月に成立した「自動車に関する情報及びコスト節減法第210条」によって定められたもので、米国で販売される乗用車・軽トラックの国産比率(米国やカナダにおける付加価値率)表示のラベル貼付を義務づけているものです。

 具体的には、米国、カナダ製部品の調達率(車種別)や最終的に組み立てられた国、州、都市名、米国、カナダ以外に15%以上の部品を調達した国がある場合は、上位2カ国の国名と調達率、エンジン及びトランスミッションの原産国(付加価値50%以上若しくは最大の付加価値を占める国)がラベルに表示されなければなりません。

 本法律は1994年10月1日から施行され、違反した場合には1台当たり1000ドルの罰金が課されることとされています。

 国際ルール上の問題点として、本制度の目的は、自動車価額の南%が米国、カナダ内で生産されているかを消費者に知らせ、よりよい購入の決定に役立てることと説明されているが、実際上は国産品愛好を働きかける一種のバイ・アメリカン条項とみなすことができます。

 本法は、米加製部品以外の使用が多い外国系メーカーや輸入者ディーラーにとって部品比率計算に伴う膨大な記録事務負担を強いることからみても、貿易に不必要な障害となっています。

 2001年1月、米国運輸省道路交通安全局は、公表した同法の運用の効果を評価した報告書を発表しました。同報告書(2001年1月)によれば、75%以上の消費者が同法によるラベルの存在を知らず、米国・カナダ製部品の比率の情報を活用している消費者は一人もいませんでした。
 
 2004年3月にこれをうけ、米国に進出する外国自動車メーカーで組織する国際自動車製造連盟(AIAM)は、ラベルのルールは、消費者のよりよい購入の決定に役立っておらず、消費者のラベルへの関心は低いとして、廃止が望ましい旨を主張するレポートを米国議会に提出しました。その後も、日本の自動車業界や、他国のメーカーも含めた団体も同法の廃止を求めています。
   をもとに作成
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