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第2回日米規制緩和対話と日本側の対応その44(貿易摩擦シリーズ)

 第2回日米規制緩和対話と日本側の対応

 米国に対する日本政府の関心事項

・規制緩和・競争政策等その6

 アンチダンピング措置として、日米両国は、WTO・アンチダンピング委員会の活動や当該委員会の機能の適切な利用についての重要性を認識しました。

 日本側は、米国政府が、AD措置の運用の改善を図るため、WTOにおいて、AD協定の規律の明確化と強化について、積極的に議論に取り組むことを求めていました。

 アンチダンピングとは、ダンピングによって被害を被る自国の産業を救済するために、相手国の物品に追加的に関税を賦課することで、輸出価格と輸出国の国内価格の差額を上限とする関税(アンチダンピング関税)をかけることです。
 
 米国はアンチ・ダンピング(AD)措置の伝統的なユーザーであり、米国のAD制度は、運用・手続に関して独自のルール化が進んでいます。

 特に、ダンピング・マージンの算定根拠を含め調査当局の判断根拠について情報開示が積極的に行われているため、他国と比較し制度の透明性が高いことが特徴です。

 このことにより、米国では、各利害関係者が調査の進捗や問題点を把握することを容易にし、利害関係者が自己の利益の擁護のため、意見・反論を提出する機会が確保されています。

 一方、米国は、調査手続の透明性が高い反面、AD措置の運用そのものに関しては一方的・保護主義的な側面が多く見受けられます。

 これまで多くの国が問題点を指摘してきましたが、依然として違法あるいは濫用的な運用がなされている点が存在しており、今後とも、協定整合性に係る問題点があれば指摘していくことが重要であるとしています。

 ビザ・移民について、米国政府の担当当局は、米国の公立高校過程の終了を希望する外国人駐在員の子弟が被っている困難を軽減するための方法を検討しました。

 H-1Bビザ(専門技能職)の発給が総枠で制限され、発給手続も長期間を要するため、日本企業からの適切な人員派遣が困難となっていました。

 また、専門知識や専門技術を有する外国人の人材の雇用を希望するハイテク産業を中心とする米国企業にも発給枠の拡大の希望がありました。

 日本側は米国政府に対し、H-1Bビザの発給総枠を2000年度以降相当程度拡大することや、米国の高等教育機関卒業後引き続き米国に滞在し、ハイテク産業に就職する者に対する新たな種類の非移民ビザを新設し付与すること、H-1Bビザ発給手続の短期化・簡素化及び予測可能性・透明性の向上のため、発給手続の標準処理期間を設定し公表することを要望しました。

 F-1ビザでは米国移民法改正(1996年9月)により、公立小学校の生徒に対してはF-1ビザ(学生ビザ)が発給されないこととなり、また、公立の中・高等学校の生徒については、就学期間が1年以内でかつ学費を全額支払った場合を除きF-1ビザが発給されないこととなりました。

 日本側は、学費の支払の義務化を廃止し、公立高校で1年間の学業を終えた生徒が卒業できるようにするため、在学中の1年間の期間制限を2年間とすることや、公立小中学校の生徒に関しても、学費支払い義務化の廃止と1年間の期間制限の延長を要望しました。

 滞在許可証(I-94)については、連邦移民帰化局(INS)におけるI-94の延長申請は期限4カ月前からしか受け付けないこととなっていますが、申請受理から発給までの所要期間はシカゴにおいては10カ月から1年程度、ニューオルリンズにおいては8カ月程度であることから、期限切れ前に一度帰国し、新たなI-94を取得して再入国することを強いられている日本人駐在員が存在しました。

 外国人の滞在期間についてビザによる制限とI-94による制限が二重に課せられているのは不合理で不必要な制約であるので、I-94の滞在許可期間が自動的にビザの有効期間と一致するようにするための方策を検討することを要望しました。

 社会保障番号では、1996年2月の米国社会保障局の規則改正により、労働許可ビザを持たない外国人の居住者には社会保障番号が発行されないこととなりましたが、運転免許証やクレジットカードの発行、銀行口座の開設、住居の賃貸契約等の際には社会保障番号の提示が求められるため、日本人駐在員の扶養家族が不利益を被っていました。

 日本側は米国側に対して、社会保障局は、合法的滞在者が社会保障番号を取得できるよう規則を改正することや、民間企業に対し、社会保障番号の発行の制限に関する規則改正について周知徹底し、合法的滞在者に対して社会保障番号の有無に関して差別的な扱いをしないよう指導するための措置を取ることを要望しました。 

 運転免許証については、社会保障番号を取得できなくなった合法的滞在者がいるにも関わらず、1996年連邦移民改革法によって、各州は、2001年10月1日以降、運転免許証に社会保障番号を記載しなくてはならないこととなりました。

 そのため日本側は、社会保障番号を取得出来ない合法的滞在者が運転免許証を取得できるようにするため、各州は適法な滞在許可を有するが社会保障番号を取得出来ない外国人に対し、運転免許証発行に当たって、社会保障番号を発行の条件とすることなく、代わりにI-94を提示することにより運転免許証を取得することが可能となるよう、運輸省規則を発出するよう求めました。

 また、右が実現するまでの間は、社会保障番号を取得できない合法的滞在者に対しては国際運転免許証で運転を行うことを認めるよう各州政府に対して要請して頂きたいとしています。
   デジタル大辞泉(小学館)
    をもとに作成
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