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第2回日米規制緩和対話と日本側の対応その46(貿易摩擦シリーズ)

 第2回日米規制緩和対話と日本側の対応

 米国に対する日本政府の関心事項

・電気通信その1

 インターネットサービスに係る国際費用負担の在り方について米国政府は、インターネットのトラフィックフローやコスト構造を調査するAPECの努力に積極的に参加するとしました。

 インターネットは当時既に全世界的に普及し、米国から他国へのアクセスも相当量存在すると考えられましたが、インターネットに係る国際回線費用は、米国外の事業者が一方的に負担しているという状態にあり、日本政府やアジアの通信事業者は、その是正を米国政府や米国通信事業者に求めていました。

 国際ベンチマークに関するFCC規則として、米国政府は、コストを上回る計算料金の問題に対処する国際電気通信連合(ITU)その他フォーラムにおける多国間の議論に積極的に参加し、貢献するとしています。

 FCC(連邦通信委員会)は、米国内の無線や有線の通信事業の規制監督を行う連邦政府機関で、「1934年通信法」により独立の行政委員会として設立されました。

 委員は7人で、大統領が上院の助言と同意を得て任命します。組織は、委員会のもとに、放送、ケーブルテレビ、コモンキャリアなどの部局がおかれています。

 連邦政府機関としての一般的な行政権、規則を制定する準立法権、放送免許の交付、免許更新の可否などに関して裁定を下す準司法権を与えられていますが、個々の番組の検閲は出来ません。

 1999年3月に、米国政府は、簡素化された認証についての期間の短縮等国際通信サービスの申請手続を改正しました。さらに、米国政府は申請手続の簡素化の手段として、申請書の電子的提出についてのパイロットプログラムを導入しました。

 背景として、外国事業者の米国市場参入に際し、連邦通信委員会(FCC)規則にある「公共の利益」(「外交政策」、「通商上の懸念」)や「競争に対する非常に高い危険」などの審査基準を理由として認証を拒否することが可能であり、実際に日本の電気通信事業者による米国の国際通信事業への参入の認証が、「通商上の懸念」を理由に大幅に遅延した例がありました。

 また、これまでの対話の過程で、日本側が再三求めてきた「通商上の懸念を理由とする認証拒否」に関する米国政府の見解は示されませんでした。

 日本側は米国政府に対し、「外交政策」、「通商上の懸念」、「競争に対する非常に高い危険」という裁量の幅が広く恣意的な運用が可能な審査基準の撤廃を求めました。

 米国は、連邦通信法第310条において、無線局免許に関する外資規制(直接投資は20%まで、間接投資は25%まで、ただし、間接投資は、公共の利益にかなう場合はその限りではない)を維持しています。

 無線局免許に関する外資参入については、まず、1996年の「外国企業参入に関する命令」において、「公共の利益」審査として、当該外国企業の母国における市場開放の程度が、米国と同等であることを要する(同等性の確認審査)とともに、大統領府から提起される、国家安全保障、法執行、外交政策、通商政策上の懸念を含む、その他の公共の利益の要素を考慮した上で、投資比率上限を上回る投資を認めていました。

 1997年2月のWTO電気通信基本合意で、米国は直接投資20%のみを留保し、間接投資は撤廃することを約束したことを踏まえ、間接投資については、WTO加盟国に対する同等性審査を廃止し、外国資本算入に関する米国連邦通信委員会(FCC)規則(1997年11月)において、WTO加盟国からの投資は25%を超える場合でも「公共の利益にかなう」との反証可能な推定を及ぼすことで、原則、参入自由とする解釈変更を行いました。

 公共の利益の審査に際し、関係省庁で構成される「Team Telecom」と呼ばれる組織による審査が実施されることも、法令上の根拠がなく、審査内容も不透明なため、事業者の参入機会や予見可能性を確保するため、審査基準の撤廃ないし明確化されることが望まれています。

 法令解釈の変更により、WTO加盟国に対して公共の利益の推定を及ぼし、原則、参入自由であるとする上記の措置は、無線局免許に関する間接投資を「制限しない」とするサービス協定上の約束に反しない限りWTO協定違反となるものではないですが、WTO及びサービス協定の精神に照らして、自由化が行われることが望まれています。
   ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
    をもとに作成
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