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第3回日米規制緩和対話と日本側の対応その16(貿易摩擦シリーズ)

 第3回日米規制緩和対話と日本側の対応

・医療用具・医薬品その5

 医薬品の承認に係る外国臨床データの受け入れに関して、日本政府は、医薬品機構その他による相談の機会を提供し、日米EU医薬品規制整合化国際会議(ICH)E5ガイドラインに基づく外国臨床データの受入れを促進しました。

 ICH(International Conference on Harmonization)は日米EU三極の医薬品規制整合化の達成のために、1990年4月に運営委員会が発足し、日本、米国、EUの規制当局及び医薬品業界代表者を構成員とする会合として創設されました。

 ICH国際会議は、ICHの成果の発表や討議、行政、製薬業界や学界から千数百名が参加し、2年に1回開催されています。また、2015年に、ICH国際会議は、スイス法人化に伴い、医薬品規制調和国際会議に名称が変更されました。

 運営委員会はICHの企画立案・意思決定組織で、各主催者から2名の委員が出席し原則として半年に1回開催されています。

 専門家作業部会はテーマごとの作業部会であり、ガイドライン等の作成にあたっています。各主催者及び関連業界(ジェネリック業界等)から専門家が出席し、原則として半年に1回開催されています。

 当時の日本側の主催者は厚生労働省(MHLW)と日本製薬工業協会(JPMA)で米国側は食品医薬品局(FDA)と米国製薬工業協会(PhRMA)、EU側は欧州委員会(EC)と欧州製薬団体連合会(EFPIA)となっています。

 オブザーバーとして世界保健機関(WHO)や欧州自由貿易連合(EFTA)、カナダ厚生省薬務局が参加し、事務局は国際製薬団体連合会(IFPMA)となっていましたが、主要メンバーやオブザーバーなどが追加で承認されたりしているため変動があります。

 1999年11月に発出された厚生省の通知により、承認後にデータや患者記録が公表される際に、企業秘密を含む個人や法人の権利を保護することが明確にされました。

 また、厚生省は、ICHにおけるE5ガイドラインに定義されているようにICH及び臨床試験の実施の基準に適合し、外挿性の評価のための比較ができるデータが得られる条件の下で、ケース・バイ・ケースの判断により、新規のブリッジング試験を含まないブリッジング・データ・パッケージの提出の可能性があることを肯定しました。

 ブリッジング試験はICHで討議されたもので、海外での臨床試験を活用し、国内での重複試験を避け、よい治療薬を早期に承認取得することを目的としています。

 海外での臨床試験の成績が、日本人の患者でも再現されることを確認するために実施されています。このブリッジング試験を行うためには、薬物動態、有効性、安全性、用法用量設定に関して、国内データと海外データが一致していることが重要と考えられます。

 薬物動態とは、投与された薬物がどのように吸収され、組織に分布し、小腸や肝臓中の酵素により代謝され、排泄されるかを解析することです。

 この吸収(absorption)、分布(distribution)、代謝(metabolism)、排泄(excretion)を総称して、ADMEとよび、これらの濃度と速度過程を記述する領域を薬物動態とよびます。

 一方、薬物の作用部位における薬物濃度と薬理効果を定量的に扱う領域は、薬力学とよばれています。また最近では、ヒト組織やヒト型の代謝酵素の発現系を用いて、ヒトの代謝に関する情報を得ることが可能となっています。

 日米EU医薬品規制整合化国際会議(ICH)のガイドラインに基づき1998年8月に発出された厚生省通知により、新医薬品の承認のために必要な外国臨床試験データの受け入れが拡大しました。

 また、日本政府は、新しい医療用具や医薬品の承認に関する臨床試験の実施の基準に適合する臨床試験データは、国内または外国で実施されたかを問わず、受け入れてきているとしています。

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