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第3回日米規制緩和対話と日本側の対応その29(貿易摩擦シリーズ)

 第3回日米規制緩和対話と日本側の対応

・エネルギーその3

 日本側は、自由化された小売市場における公正かつ有効な競争を確保するために、2001年1月より、通商産業省電力・ガス事業部の政策課が政策立案を、電力市場整備課が規制を担当することや、
通商産業省は、人員を適切に配置することにより、新たに規制緩和された電力市場に関するルールと規制、ガイドラインを実施・施行するとしました。

 また、通商産業省と公正取引委員会は、1999年12月に共同で策定・公表した適正な電力取引についての指針を実施・施行するとし、競争上の問題を生じうるような行動についてのさらなる経験が得られた上で、指針を適切に拡充し明確化するとしました。

 
 適正な電力取引についての指針の必要性と構成では、電力市場は従来、電気事業法による参入規制によって小売供給の地域独占が 認められるとともに、独占に伴う弊害については電気事業法上の業務規制(料金規制、供給義務等)によって対応してきました。

 しかしながら、内外の経済社会環境の変化に鑑み、1995年以降、電力の安定供給を効率的に達成し得る公正かつ実効性のあるシステムの構築に向けて、発電部門への競争原理の導入や小売部門へ の部分自由化の導入などの制度改革が段階的に進められてきました。 

 他方、電気の小売分野においては、一般電気事業者が各供給区域内において100パーセント近い市場シェアを有することや一般電気事業者は10社しかなく、これら事業者同士の意思の連絡がなくとも、同調的な行動をとる可能性があることがありました。

 また、新規参入者は、営業部門と独占的に保有しているネットワーク部門を併せ持つ競争者としての一般電気事業者の託送に依存して競争せざるを得ないことなどから、制度改革が進展しても、一般電気事業者の適切な対応がなければ、新規参入者は不利な立場に置かれることとなります。 

 電力市場を競争的に機能させていく上で、こうした課題に電気事業法の事前規制で対応することは、経営の自主性の最大限の発揮により電気事業の効率化を図る制度改革の基本理念に反することとなります。

 また、市場における一般的なルールである独占禁止法により規制することは、同法が基本的には競争制限的行為を排除するものであることに鑑みれば、電力市場を積極的に競争的に移行させていく役割を果たしていく上では一定の限界がありました。 

 このため、1999年12月、電気事業法を所管する通商産業省(現経済産業省)と独占禁止法を所管する公正取引委員会がそれぞれの所管範囲について責任を持ちつつ、相互に連携することにより、独占禁止法上問題となる行為と電気事業法上の変更命令の発動基準を明らかにするにとどまらず、電気事業法や独占禁止法と整合性のとれた適正な電力取引についての指針を取りまとめました。 

 その後、部分自由化の進展等の状況変化に伴い本指針の改定が行われてきましたが、 2011年3月の東日本大震災とこれに伴う原子力事故を契機に、需給ひっ迫下での需給調整や多様な電源の活用の必要性が増すなど、従来の電力市場が抱える様々な課題が明らかとなったことを受け、電力市場の抜本的見直しのため、2013年4月には、「電力システムに関する改革方針」が閣議決定されました。 

 この改革方針を受け、2013年11月に第1弾の電気事業法の改正法(電気事業法の一部を改正する法律が成立し、送配電等業務支援機関に係る制度が廃止となり、新たに広域的運営推進機関が設立されることとなりました。

 また、2014年6月に第2弾の電気事業法の改正法(電気事業法等の一部を改正する法律)が成立し、2016年4月に電気の小売業への参入が全面的に自由化されることなりました。

 さらに、2015年6月に第3弾の電気事業法の改正法(電気事業法等の一部を改正する等の法律)が成立し、2020年4月に送配電部門の法的分離が行われることとなりました。

 本指針は、こうした一連の電力システム改革により新たなステージに入る新しい電力市場における適正な取引の在り方を示すものであるとしています。
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