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第4回日米規制緩和対話と日本側の対応その8(貿易摩擦シリーズ)

 第4回日米規制緩和対話と日本側の対応

・ITその3

 米国政府要望書では、電子商取引の促進として電子署名について米国政府は、日本政府が電子署名および認証業務に関する法律を実施するにあたり、新法とその実施内容が技術的に中立であり、政府による認証機関の認可を必要としないことを明確にするための手段を取ることを要望しました。

 米国政府は、日本政府が取引の当事者によるあらゆる形態の電子署名の使用が認められ、それらが日本の法廷において証拠として提出できるよう保証することや、B to B(事業者間)の取り引きを行う当事者は、民間の協定に基づいて、認証に最適な技術・ビ ジネスモデルを選択する自由があり、それらの契約が法的に効力を持つことを承認することを強く要望しました。

 また、インターネット経由の支払いシステムについて日米両国政府が、各自の対処方法がオンライン取り引きにおける支払いを妨害するのではなく、促進するものであることを確実にするために、インターネット経由の支払いシステムに関して、標準や、規制、透明性、国境を越えた支払い、詐欺やその他の問題に対処するための協力について対話することを、米国政府は提案するとしています。 

 政府調達の電子化について物品・サービス(非公共事業)では日本政府は、競争契約参加資格審査と名簿作成を統一的に行い、いずれかの省庁に資格を申請すればその資格が全省庁に有効となるようなシステムを構築し、2001年1月の定期審査から運用しています。

 また、日本政府は、各府省がホームページで提供する情報を一括する政府調達情報の統合データベースの運用を2001年度中に開始するとし、この情報は一つのウエブサイト上で提供されています。 

 公共事業について日本政府は、2001年10月から、一部の事業でインターネットを活用した電子入札・開札を開始し、原則として2004年度までに全ての直轄事業で電子入札・開札を導入するとし、国土交通省は、公共事業支援統合情報システム(CALS/EC)を2004年度までに構築するとしました。

 CLAS/ECは公共事業を円滑かつ効率的に進めることにより、建設費の縮減と品質の向上を目的としており、公共事業のライフサイクルで扱われる情報を電子化し、情報交換や情報共有、連携の効率化を推進するとし、これらへの取り組みは、2002年に策定された「国土交通省アクションプログラム」に従って進められています。

 CLAS/ECは、IT技術を中心に多くの要素技術で実現されるものですが、「電子調達」と「電子納品」が重要な位置を占めています。

 「電子調達」は、入札情報などの一元管理と情報公開、電子認証に関わる技術により達成される電子入札の仕組みなどで構成されています。

 「電子納品」は、情報交換や連携、再利用を目的とした情報の標準化や蓄積された情報の維持管理の仕組みなどで構成されています。

 国民に開かれた公共投資を実現するため、各種申請や、手続きの電子化と通信技術により、公開性や競争性を確保し、これにより受発注者の作業も効率化されることが期待されるとしています。

 また、設計や積算などにおいては情報の共有と連携技術による省力化が可能であり、工事施工においては、情報交換技術により効率化が期待できるとしました。

 このようにCALS/ECは公共施設のライフサイクル全般に渡り効率化と、コスト縮減に結びつくものだとしています。

 米国政府要望書では、電子政府として米国は、日本のITに基づいた政府、国民および企業間の相互伝達手段を促進しようとする計画を歓迎し、 日本が必要な手段を取るよう要望するとしました。

 教育目的のIT関連商品やサービスを含むIT調達において、中央政府レベルのみならず、県や地方自治体などでも開放的で透明度の高い競争を促進することや、公共事業を含む調達の過程において、入札者と調達機関の活動がオンラインで行なわれることを促進することが要望されました。

 また、知的財産権を尊重し、ソフトウェア資産管理システムを構築することにより、アジア太平洋経済協力会議(APEC)においてリーダーシップを発揮するとしています。

 協調のための要望事項として電子教育について米国は、日本の教育システム全体にパソコンを利用したインターネットの使用を導入し拡大しようとするeJapan計画を補完することになる「電子学習」体制を日米両政府が対話し、まとめることを提案するとしました。

 また、民間におけるITと電子商取引の利用の促進として企業の大きさにかかわらず、能率と収益性の向上、および地球規模の市場に参加するための手段として、企業がITや電子商取引を利用することを、日米両政府が共同で十分に支持するよう、米国は提案するとしています。

 オンライン取引をするために必要な基本的な設備を確保し、ビジネスにおける機会の増加を促進するために、日本政府が民間部門、特に起業会社や中小企業と共に協力することを、米国は要望するとしました。

 ネットワーク・セキュリティーについては電子商取引の成長にとって極めて重要な、インターネットの統合性を保護するための国際協力について、米国は日本との協力を求めるとし、例えば日本と米国は、1992年の経済協力開発機構(OECD)の情報システムのセキュリティーに関するガイドラインの見直しを、共同で行うことができるとしています。

 米国はまた、法律の執行や国家安全保障にとって重要な手段である欧州評議会「サイバー犯罪条約」を日本が支持することを強く要望しました。

 デジタル商品の取引推進として日本政府と米国政府は、デジタル商品の貿易の自由な取り扱い及び全てのエコノミーにおける電子商取引の利用拡大を確保する施策を多国間で推進することについて、協力していくとしています。

 セキュリティについて日本政府と米国政府は、経済協力開発機構(OECD)の情報システムのセキュリティに関するガイドラインは、情報セキュリティに対する国別のアプローチの重要な基盤を成すべきであるとの見解を共有しているとしました。

 日本政府は、OECDのガイドラインのレビューを支持し、OECDが計画しているグローバル・ネットワーク時代の情報セキュリティに焦点を当てたワーク ショップを2001年9月に東京において主催するとし、日本政府と米国政府は、ガイドラインのレビューに貢献し、また、透明なレビューのプロセスを確保するために、OECDの他の加盟国と協力するとしています。

 また、日本政府は、2000年12月に、いわゆるサイバーテロから重要インフラを防護するため、「重要インフラのサイバーテロ対策に係る特別行動計画」を策定し、官民連携や、連絡体制の確立等に取り組んでいるとしました。

 また、2001年1月に、IT戦略本部に民間有識者からなる「情報セキュリ ティ専門調査会」と全省庁の代表からなる「情報セキュリティ対策推進会議」を設置するなど、官民一体となって情報セキュリティ対策を推進しているとしています。
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