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第4回日米規制緩和対話と日本側の対応その32(貿易摩擦シリーズ)

 第4回日米規制緩和対話と日本側の対応

 米国政府による規制緩和及びその他の措置

・規制緩和・競争政策およびその他の措置その2

 米国政府は、日本政府と、日米規制緩和対話の4年目の対話において、バード修正条項に関し、幅広い貿易政策上の観点から議論を行ったとしています。

 バード修正条項とは、ダンピング防止税や相殺関税によって米国が得た税収を、ダンピングまたは補助金提訴を支持した国内業者等に対して分配することを定める米国国内法(2000年10月成立)です。

 バード修正条項に基づく分配額は毎年かわるが、米国政府が公表している数字では、2003年度は総額約1.9憶ドル、このうち日本からの輸入に起因する額は約1億600万ドルでした。

 米国政府は、バード修正条項に関し日本政府等の9カ国のWTO加盟国政府と、DSU第4条及びGATT第22条に基づく協議を、2001年2月6日ジュネーヴにて行いました。

 日本を含む9カ国の政府は、米国政府に対して、バード修正条項のWTO協定との整合性に関する懸念を表明しています。

 米国政府は、2001年6月26日付の官報で法施行規則案を発表し、米国政府は、日本政府とバード修正条項に関する意見交換を今後も継続するとしました。 

 WTOの紛争解決について、WTO協定の一つである「紛争解決に係る規則及び手続に関する了解」("Understanding on Rules and Procedures Governing the Settlement of Disputes",略称は"Dispute Settlement Understanding",DSU) は、通商案件を巡る紛争を解決するための手続を規定しています。

 WTO設立前、GATTの時代には、紛争処理に関する手続は個別協定やGATT本体の中に規定されていました。しかし、従来の手続では、パネル(案件を審理する小委員会)の設置や、パネル報告の採択がGATT理事会におけるコンセンサス(全会一致)により行われてたため、被提訴国の抵抗でパネル設置が遅れたり、敗訴国がパネル報告の採択をブロックしたりするなど、手続の実効性が必ずしも十分確保されていませんでした。

 また、そのような制度上の問題を背景に、政治的に大きな力を持つ国がGATTの枠組みの外で一方的な制裁措置の発動を圧力として通商紛争の解決を図ろうとする動き(米国による「通商法301条」が代表的なケース)も問題となっていました。

 そこで、ウルグアイ・ラウンド交渉の成果の一つとして取りまとめられたのが、現行のDSUとなっています。

 DSU第4条協議について、WTOの下における紛争解決手続を定めたDSUは、GATT第22条と第23条に定められた従来のGATTの紛争手続の基本原則を踏襲することを定めています(DSU第3条1項)。

 協議手続に関してもDSU第4条に規定が置かれており、申立てを受けた国は、これに対し好意的な考慮を払い、当該問題について満足すべき調整を行うよう努めるべきとされています。

 DSU上の協議要請は、協議要請の理由や、問題となっている措置と申立ての法的根拠を書面に示し、相手側に送付するとともに、WTOの紛争解決機関(DSB:Dispute Settlement Body)等に通報を行うことで成立します。

 要請を受けた相手国は、要請を受けた日の後10日以内に回答を行い、かつ、相互に満足すべき解決を得るため、原則として要請を受けた日の後30日以内に誠実に協議を始めなければなりません。

 協議要請文書は当事国以外のWTO加盟国にも配布され、当事国以外の加盟国のうち、当該案件に関心を有する国は、第三国として参加を要請することができます。

 なお、被申立国は、第三国参加要請国に「実質的な貿易上の利害関係」がないことを理由に第三国参加要請を拒否することができることとされています。

 GATT第22条協議と第23条協議の違いとして、前者のGATT第22条に基づく協議においては、協定の運用に関するものであればいかなる問題についても申立てを行うことができる一方、後者のGATT第23条に基づく協議では、協議の対象とできる措置に一定の制限が課されている点が挙げられます。

 すなわち、加盟国は、「他の加盟国がこの協定に基づく義務の履行を怠った結果として、他の加盟国がこの協定の規定に抵触するかどうかを問わず、何らかの措置を適用した結果として又はその他の何らかの状態が存在する結果として、この協定に基づいて直接若しくは間接に自国に与えられた利益が無効にされ、若しくは侵害され、又はこの協定の目的の達成が妨げられていると認めるとき」は、当該他の加盟国に協議を申立てることができる旨が規定されています。

 また、「協定上の利益の無効化・侵害」に関する紛争案件がその対象となり、2種類の協議におけるその他の相違点として、第三国参加が22条協議にしか認められないことが挙げられ、同様の区別はサービス協定第22条と第23条との間においても見られます。
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