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第1回日米規制改革イニシアティブその17

 第1回日米規制改革イニシアティブ

・金融サービス

 米国政府は、郵便金融機関(郵貯ならびに簡保)による投資顧問会社の資産運用サービスの利用を解禁し、運用機関の変更時に運用資産の現金化義務が伴わない国内信託の枠組み(特定信託)を導入することを要望しました。

 また、被雇用者にとって確定拠出年金が退職後の有力な貯蓄手段となるよう、拠出限度額を引き上げることや、拠出限度額の引き上げ方法として、事業主の拠出に相応する被雇用者の拠出を認めること、被雇用者に確定拠出年金と確定給付年金の選択を与えている企業において、確定拠出年金が確定給付年金の有力な代替案となりうるレベルにまで、確定拠出年金の拠出限度額を引き上げることを確実にすることが提言されました。

 さらに、いったん認可されたひな型(プロトタイプ)に沿った確定拠出年金プランは、中小企業が当局へ通知し待機期間経過後は、基本骨格案の審査や認可を改めて求められることなく低コストで採用できるよう、確定拠出年金プラン提供者がそうしたひな型を審査・認可のために申請することを認めることとしました。

 証券投資信託の設計に当たり、 柔軟性と効率性を高めるため、 証券投資信託における非均等受益権(マルチクラス・シェア)を解禁することや、MMF(マネー・マネジメント・ファンド)の時価評価、組み入れ資産の償還期間、格付け、および組み入れ資産の分散化などのルールをさらに改善することが提言されました。

 MMFは、株式を組み込まずに、国内外の公社債やCP(コマーシャルペーパー)、CD(譲渡性預金)などの短期金融商品で運用するオープン型投資信託です。1円以上1円単位で購入でき、毎日計上される収益は一か月分まとめて再投資されるので複利運用が期待でき、信託期間は無期限で運用実績により分配されます。

 オープン型投資信託とは、証券投資信託で、最初に一定の限度額を設けておき、その額に達するまでは元本の追加設定(資金の途中追加)と、途中解約が認められるもので、追加の購入・換金価格は、基準価額によります。

 米国政府は、貸金業規制法の対象となる貸金業者も、 同意した顧客に対しては、書面の交付を電子的手段で行えるようIT書面一括法を改正することや、民間の金融サービス業界と緊密に協力し、金融機関の現行の報告・書類保管義務を見直し、重複または類似する開示・報告義務は修正・撤廃するとし、金融機関が記録保管を電子的手段で行うことを許可し、可能であれば、報告の交付や申請も電子的手段で行うことを認めることを提言しました。

 透明性については、金融分野での規制・監督に関する慣行の透明性を改善するため、特殊法人等の事業を詳細に見直し、 民間との競合を回避するとの公表された目標に整合するよう、郵便金融機関(郵貯ならびに簡保)に対する新たな金融サービス事業案に関連するすべての報告書や立法措置は、導入前に完全に公示されパブリック・コメントや検討の対象となるよう要望するとしました。

 また、自主規制や投資家保護など公共政策的な役割を担う業界団体の運営と意思決定は、透明かつ開かれた方法で行われるべきであるとし、具体的には、業界団体による規則制定案すべてにパブリック・コメント手続きを取り入れるべきであるとしており、業界団体の会員規則の最終的な取りまとめに際しては、一般から受け取ったコメントを真剣に検討すべきであるとしました。

 さらに、規則、監督基準、指針、運営規則・手続き、市場調査、その他の統計表を含む文書類は、一般の人々が適正な制作・複製費用で、電子的手段や文書の形で入手できるようにすべきであるとし、自主規制機関を補うため、日本の金融当局が、会員企業の見解や専門的意見を代表するため設置され た民間の金融業界団体を支援し、協力することを要望するとしています。

 金融サービスについて日本政府は、社債と証券投資信託等の券面不発行を認める法案を、2003年1月6日から施行すべく、国会承認を求めて提出し、この法案には全ての投資信託が含まれ、2002年5月21日に衆議院で法案が通過し、6月5日に参議院の承認を得ました。

 投資信託協会は、MMFの安全性と流動性確保のための規制を補強するため、組入投資資産の適格性の厳格化を含めた、様々な措置を講じているとしています。

 2000年7月以来、「電子政府」を推進する日本政府の政策に沿って、金融庁は電子媒体による申請、報告等を承認する数々の施策を推進してきたとし、これら一連の施策は、原則として2004年3月末までに実施される見通しとなっているとしました。

 金融庁による2001年8月の証券市場の構造改革プログラムは、投資信託を含む目論見書の電子開示を効率的に促進させ、電子開示の普及を含めた、簡素化され整備された投資信託に係る有価証券報告書等の提出手続きについては、2001年6月1日より施行されました。
   デジタル大辞泉(小学館)
   をもとに作成
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