記事一覧

第1回日米規制改革イニシアティブその29

 第1回日米規制改革イニシアティブ

・商事法制その3

 米国政府は、合併手続きの柔軟性として三角合併やキャッシュ・マージャーなどの近代的な合併手法は、多様な国際企業取引と、日本の企業再構築を促進するために重要であるとしました。

 キャッシュ・マージャーとは現金を対価として交付する合併手法のことで、合併対価を現金で交付されると、消滅会社の株主はその意思と関係なく合併後に発足する会社の株主ではなくなってしまいます。

 つまり、存続会社の発行済み株式の増加を招かないため、買収会社の株主にとってメリットがあります。

 三角合併とは、外国企業が、日本に子会社を作って、その子会社を媒介して日本企業を買収する方法です。

 具体的にはまず外国企業が日本に100%出資の子会社を作り、次に、子会社はターゲットの日本企業を買収します。

 買収する際、買収される企業に対して合併対価として子会社の株ではなく自社の株を譲渡します。そのため、三角買収は実質的に外国企業による日本企業の買収と同じになります。

 従来、日本では外資による日本企業の買収に対して閉鎖的で、三角合併は認められていませんでしたが、新会社法で認められ、2007年から解禁されました。

 米国政府はそれらの合併手法が、日本の当時の法制下で認可されていないため、日本に対する外国からの投資が阻害され、資本、技術、経営ノウハウが日本経済にもたらす恩恵を享受できないとしています。

 日本の法制度におけるこのような欠陥を是正するため、米国は、日本に対して外国企業が、産業再生法により認定された企業再構築計画に従って日本企業を買収する際に、三角合併やキャッシュ・マージャーといった手法を利用することができるよう同法の改正法案を次期通常国会に提出することを提言しました。

 また、三角合併やショート・フォーム (スクイーズ・アウト)マージャーを含むキャッシュ・マージャーを商法で認めるための法務省の研究について、その参加者と作業計画(課題と日程)、また外国企業や法曹界からの意見聴取に関する法務省の計画を2002年度末までに公表し、これらの案件についての法案を2004年度までに国会に提出することを目指すと提言しています。

 ショート・フォームマージャ―(略式組織再編)は、会社法で認められた買収手法のことで、出資比率が90%を超える子会社との合併や株式交換などについて、株主総会の決議が不要となります。

 TOBで100%買収を目指す場合に、補完的な手続きとしても活用でき、例えば、TOBでまず90%以上を取得し、応じない株主を締め出すために略式組織再編+キャッシュ・アウトマージャ―を行うことで完全買収が可能となります。また、上場企業の非公開化(ゴーイングプライベート)にも活用できます。

 TOBは株式公開買付のことで、大量の株式を短期間に取得するために、新聞広告等を行い、株式市場外で対象企業の株主から直接株式の買い付けを行います。

 株式の買い集めについて対象企業の経営陣の了承を得ているかどうかにより、友好的TOBと敵対的TOBとに分かれます。

 公募期間は最長で営業日60日以内となっており、なお応募が3分の2以上となった場合、買付者は応募のあった株式を全て買い取らなければなりません(全部買付義務という)。

 合併手段の柔軟性として、企業結合を促進するため、日本政府は、2002年度中に、商法において三角合併や現金合併等(ショート・フォーム合併を含む。)の合併手法の導入に関する研究を開始するとしました。

 法務省は、この研究の過程において、外国の経済界や法曹界に対して研究への意見表明の機会を与えるとともに、結論を得るに際し、その意見を考慮するようできる限りの努力を払うとしています。

 商法改正プロセスにおける一般からの意見の導入では2001年4月18日、法制審議会は一般から広く意見を募集するため、商法の大幅な改正を提案する中間試案を公表しました。

 法制審議会は、寄せられた意見をできる限り考慮し、2002年2月13日に最終の要綱案を答申し、法制審議会は、最終の要綱案を作成する過程において、これまでと同様、外国の経済界や法曹界を含む各界各層からの意見を出来る限り考慮するようできる限りの努力を払うとしています。 
   ASCII.jpデジタル用語辞典
   M&A用語集(株式会社ストライク)
   をもとに作成
関連記事


コメント

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

Air130

Author:Air130

おすすめチャートツールのご紹介

 

業界最多レベル、 84通貨ペアでグローバルFX!

 

楽天西友ネットスーパー

お勧めワインショップ

ENOTECA Online(ワイン通販 エノテカ・オンライン)

食事での糖質が気になる方へ

免責事項

※投資は自己責任です。          当ブログは個人的見解を掲載してるものであり、売買を推奨するものではありません。

来場者