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第2回日米規制改革イニシアティブその2

 第2回日米規制改革イニシアティブ

・電気通信その2

 米国政府は、ネットワークアクセスおよび競争促進として、ボトルネック設備への競合事業者のアクセスは、日本政府の主要目標である施設ベースおよびサービスベースの競争促進のために必要不可欠なものであるとしました。

 2003年7月に出された「IP化等に対応した電気通信分野の競争評価手法に関する研究会」の提言にあるとおり、総務省は変化しつつある市場において競争政策の見直しの重要性を認識しているとし、この状況に鑑み、日本が電気通信のための競争的環境を改善するための具体的な措置を取ることができると米国が信じる分野を引き続き確認していくとしています。

 関連案件は、支配的事業者規制および競争セーフガードとして米国政府は、改正された電気通信事業法に基づく規則と省令が日本市場において支配的な地位を保持する事業者に義務を保持させ、適切な組織にこれらの義務を執行させる権限を与えることを提言するとしました。

 特に、米国は日本が電柱、管路、とう道、線路敷設権への非差別的なコストベースのアクセスを法律あるいは規則において確保し、それらのアクセスに透明な価格設定方法を適用することや、データサービス同様、音声サービスについても支配的供給者による価格設定の乱用を評価する方法を確立すること(例えば、インピュテーションテスト)、NTT東西が新しい種類のサービスへ業務拡大する際のパラメーターを順守しているか否かについての毎年の調査の中で、ネットワークアクセスおよび競争事業者への扱いに関する数量的データを公表することを提言しています。

 また、競争事業者によって利用されている専用線が合理的で競争的な価格によって提供されているかを評価するため、公表された情報に基づく透明な措置を確立することや、支配的事業者が、規制を受けていないサービスを補てんするため、規制を受けているサービスからの収入を反競争的に利用することがないようにする規則を設けること(例えば、関係会社との分離取引ルー ル)、報告義務を含め、競争関係実施測定基準および基準不履行への金銭的罰則を整備することも提言されました。

 このような基準は、競合事業者が必要とするすべてのネットワークおよび施設の提供や、サービスの質および修理や保守において、支配的事業者が自社あるいはその関係会社への扱いと競合者への扱いを同等にするためのものであるとし、支配的事業者が彼らの伝統的な独占的サービス以外に業務拡大を求めている場合、ひとつの市場における独占的地位を、市場力を獲得するために乱用させない適切なセーフガード措置を順守させるようにするとしています。

 固定系相互接続について総務省が(専権事項として)長期増分費用方式(LRIC)の実行方法を変えたため、接続料金が大幅に値上がりし、新規参入者のNTTグループ会社と競争する力が深刻に侵食されることが予測されるとし、効率的な競争を確保するのにこの料金設定過程を改革することは、外資系および国内のすべての競合事業者にとって重要な優先問題であるとしています。

 特に、米国は総務省が2003年度からの従量接続料金からどのようにNTSコストを排除するかを決定するため、すべての利害関係者のコメントおよび見解に公開する形で、接続料金とその体系の一般による見直しを実行することや、何らかの新しい制度を導入する前に、NTT東西が既存の月額料金からNTSコストを吸収できるかどうかを客観的に評価することを開始し結論を出すことを要望しました。

 また、NTT東西に、透明で公的に立証できる方法で、正確にどのコストが月額の加入者線料金から回収されているのかや、それらのコストが、異なるサービス間(ISDN、DSL、専用線等)でどのように特定され、配分されているのか、特に、すでに施設設置負担金で達成されているコスト回収と、減価償却率と減価償却方法、許容範囲の利益マージンなど、そうしたコスト回収の前提は何かといった項目を文書で証明することを義務づけることを提言しています。

 さらに、トラヒックデータが料金精算をすべきと示す場合、精算を行う前にそのようなデータを規制者が独立的に監査し、その測定方法を公的に文書で提出し、公表しコメントを募集することや、トラヒックデータの入力値の変更に関連し、そうした変更の前に、機器単価などの他の入力デ ータも調整する機会を提供し、すべての変化を盛り込むこと、IP電話への移行や他の先進技術サービスなどの変化によって影響を受けるすべてのネットワーク費用計算に、そのような新しいサービスの成長を助けているネットワーク要素からNTTが得ている追加的な収入を考慮することなどが要望されました。

 そして、NTT東西に対してそれぞれの地域におけるコストの違いを考慮して、コストに基づく接続料金をそれぞれに設定させること、また、必要に応じ、地域事業者間で接続料金に違いをもたせる際には反競争的な価格圧縮の危険(およびそれを防止する措置)を検討すること、さまざまなネットワークアクセス機能への「ビル・アンド・キープ」コスト回収方法への移行を検討することが提言されています。

 ビル&キープとは、音声通信等において、発信側事業者が着信側事業者に支払う接続料を相互に支払わないこととする方式です。

 米国政府は、NTT東西間の相互補助の源として接続料金収入を利用する現在の体系を廃止し、そのような補助が競争的に中立なユニバーサル・サービス基金から支払われるようにするとし、支配的事業者の市場力を考慮して、IP電話を提供する事業者間同様、アナログとIPベースの音声電話ネットワーク間の接続協議に関する紛争を解決するため、事業者が電気通信紛争処理委員会に助けを求められることを確保するとしています。

 総務省はこの件に関して、電気通信事業紛争処理委員会が、十分な紛争処理能力、予算及び人員を持つことの重要性を確認するとしました。

 固定接続について、総務省は、2003年2月、接続料規則の一部を改正する省令案について情報通信審議会に諮問が行われ、情報通信審議会では、関係者からのヒアリング及び意見招請を行った上で、3月に答申を行った。総務省は、この答申を受けて、4月、総務省令の改正を行い、総務大臣は、省令改正を受けてNTT東西から申請のあった接続約款の変更を認可し、新たな接続料は2年間適用されるとしました。

 総務省は、この期間終了後に適用される新たな接続料の在り方について、トラヒックの減少と新規投資の抑制等の大きな環境変化を考慮しつつ、検討を行うとし、この検討は、NTSコストの回収方法(月額基本料により回収されるコストの範囲を含む) や接続料とユニバーサルサービス基金との関係等の検討を含むとしています。

 さらに、審議会は、トラヒックの変動により精算が発動される場合には、トラヒック以外の他の入力値(機器単価等)も見直すことを提言しているとし、日本政府は、接続料に関連する事項について、米国政府との対話を継続するとしました。
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