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第2回日米規制改革イニシアティブその8

 第2回日米規制改革イニシアティブ

・情報技術(IT)その5

 米国政府は、知的財産権の保護の強化について、日本は日本経済を活性化するため、ITとともに知的財産の経済的重要性を認識しており、知的財産推進計画を通じて知的財産の創造や、活用、保護において指導的立場に立とうと努力しているとしました。

 これらの目標や知的財産推進計画に沿って、米国は日本が著作権保護期間の延長や一般的な著作物については著作者の死後70年、また生存期間に関係のない保護期間に関しては著作物発表後95年という、現在の世界的な傾向との整合性を保つよう、日本の著作権法の下、音声録音とその他の作品の著作権保護期間を延長することを提言しました。

 法定損害賠償では、侵害行為に対する抑止力となり、侵害により被った損失に対し権利保有者が公平に補償されることを確保し、また実際の損害・利益を立証・計算するという、費用がかかり、かつ困難な負担を除くことで、司法の効率を向上させる法定損害賠償制度を採択し、知的財産の侵害に対する執行制度を強化することが要望されています。

 デジタル・コンテンツの保護について、デジタル・コンテンツの保護を強化し、オンライン上の著作権侵害を防ぐため日本政府が達成してきたことをさらに積み重ねていくとし、すべての政府機関と公的機関が、著作権侵害によって複写された作品の蓄積と発信あるいは政府支援のIT資源に対するその他の侵害行為を、効果的に防止し罰することを確保する措置を取ることが提言されました。

 また、プロバイダー責任規則等のデジタル・コンテンツの著作権侵害を防止する現在の措置を必要に応じてモニターし強化することや、「一時的蓄積」は複製権を含意するとの日本政府の重要な認識を、誰でも入手できる公式声明として公表すること、これは、一時的複製の保護の範囲を明確にし、権利保有者に確実性と明確な指針を与えることになるとしています。

 さらに、技術的保護措置を強化することや、著作権法への教育例外条項の実施、日本の著作権法第 35条および36条の改正によって複製や発信の例外に限界があることを明確にし説明する権威ある政府規則あるいは指針や例示を、教育機関や、教師、学生向けに発表すること、インターネット上の放送TV信号およびコンテンツの伝送「e-Japan II」にある「著作権契約システム」には、放送TV信号やコンテンツをインターネット上に配信できる義務的、非自主的あるいは法的な免許を含まないことを確保することを提言しました。

 インターネット配信のための著作権契約システムは、放送事業者と、著作権保持者双方の同意が必要であることを確保することや、そのようなシステムへの具体的な措置は、意味あるパブリックコメントの対象とすることを確保するとし、いかなるデジタル権利管理システムも市場主導で、政府によって強制されるものでないことを確保するとしました。

 知的財産推進計画および知的財産政策について知的財産戦略本部は「知的財産の創造、保護および活用に関する推進計画案」を2003年6月20日にパブリックコメントに付したとし、最終的な推進計画やその他の知的財産政策を実行する際に、日本政府が最終的な知的財産推進計画や「知的財産政策大綱」の政策目標およびその他の知的財産関係措置や目的を実行するため、準備されるいかなる内閣令、省令、通告、指針等も、パブリックコメントの対象とすることを提言しました。

 また、最低30日間のパブリックコメント期間を設け、提出された意見が真剣に検討され、最終的に実施される措置や行動に適切に反映されることを確保するとし、措置および政策目標の実行において、国際的義務や標準、そして規範を順守することや、特に重要な知的財産政策案件を見直し議論するための政令第45号に基づく新しい「専門調査会」に、非日本団体から専門家を招待すること、知的財産戦略本部に、関係省庁間で措置を実行するための管理や調整に必要な資源と調整メカニズ ムを提供し、支持することなどが要望されました。 

 知的財産権保護について著作権保護期間延長として、日本政府は、映画の著作物の保護期間を最初の公表後50年から70年に延長するため、2003年5月13日に著作権法の一部を改正する法律案を国会に提出しました。

 日本政府は、著作権法で保護されるその他の事項の保護期間延長について、国際的な動向を含む様々な要因を考慮しつつ、検討を継続するとしています。

 また、著作権保護の強化として日本政府は、著作権侵害事案における、権利者の侵害の証明と損害額の証明のための立証責任を緩和するため、2003年5月13日に著作権法の一部を改正する法律案を国会に提出し、日本政府は侵害行為に対する法定損害賠償制度の導入の可能性についての検討を継続するとしました。

 ソフトウェア資産管理について日本政府は政府省庁が正当なソフトウェアのみを利用することを定める指針を策定しており、政府が利用、調達するソフトウェアが適正に許可され合法的に利用されるされることを確保するために、これが効果的で透明性のある手続きであることを確認するとし、日本政府と米国政府は、政府が維持する情報技術環境上のソフトウェア資産や他の知的財産の保護について必要に応じ情報交換を継続するとしています。

 一次的複製では、日本政府は、広く普及するような適切な方法により、「一時的複製」の保護範囲の解釈を説明することを検討するとしました。

 インターネット・サービス・プロバイダーの責任ルールに関して、2002年5月27日、「特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律」が施行されました。

 本法律は、著作権だけではなく、ウェブサイトや電 子掲示板等での様々な権利侵害に分野横断的に対応するものであるとしており、インターネット・サービス・プロバイダー(ISP)に義務づけを行うのではなく、ISPが権利侵害に対して迅速かつ適切に対処しやすいように法的な裏付けを与えることを目的としてISPの免責要件を規定しているものであるとしています。

 また、関係する国内外の民間団体によって構成される協議会によって、本法律の適切な運用を図るためのガイドラインが作成されました。

 さらに同協議会は、ISPに代わり著作権侵害を確認する「信頼性確認団体」を認定し、権利保有者から同団体を経由してISPに対し著作権侵害を理由とする削除の申出があった場合には、ISP自身が権利侵害を確認しなくてもウェブサイトから削除できる仕組みを整備しました。

 本法律は、ガイドラインや信頼性確認団体を通じて運用され、一定の成果をあげていることから、日本政府は、法律の改正については現在のところ考えていないとし、日本政府は、本法律の運用状況を引き続き見守り、本件について米国政府と対話を行うとしています。

 技術的保護措置について日本政府及び米国政府は、技術的保護手段に関する事項について議論を継続するとし、知的財産政策では、内閣に設置された知的財産戦略会議において、2002年7月に知的財産戦略大綱が策定されました。

 同大綱を実施するための知的財産基本法が2002年11月に国会において成立し、2003年3月に施行されています。

 同時に、2003年3月1日に内閣に知的財産戦略本部と知的財産戦略推進事務局が設置され、今後、知的財産戦略本部において、知的財産基本法に基づく「知的財産推進計画」の策定を進めることとなるとし、その立案に当たっては、知的財産戦略本部は、閣議決定されている一般的なルールに従って、パブリック・コメントのための適切な期間を設けるとしました。

  また、知的財産戦略本部は、受け取ったコメントについて、熟慮し、必要に応じて、実施される最終的な施策や措置に反映することを確認するとし、加えて、日本政府は、知的財産推進計画や知的財産基本計画のための施策を実施するにあたっては、国際義務、基準、規範を遵守することを確認するとしています。
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