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第3回日米規制改革イニシアティブその7

 第3回日米規制改革イニシアティブ

・情報技術(IT)その3

 米国政府は、官民による電子商取引の利用の促進として、e-Japan 戦略IIとe-Japan重点計画2004はともに、個人に恩恵をもたらし、高付加価値を生み出す事業活動の促進を目指し、日本経済全体にわたってのITの利活用や電子商取引を促しているとし、インターネットのスピード、利便性、低価格は、国境を超えて行われる電子商取引という国際貿易に有利に働く反面、貿易国家間での一貫した政策や規制を必要とするとしました。

 プライバシーを保護し、電子商取引のための裁判外の紛争解決手続(ADR)を推進し、ネットワーク・セキュリティーを向上させ、スパムを取り締まるといった公的私的部門における政策は、日本におけるITの利活用の拡大に貢献し、国内外での電子商取引を促進するとしています。

 これらの政策は、民間部門のリーダーシップや自主規制メカニズムの原則に重点を置き、国際的慣行と整合すべきであるとしました。

 プライバシーに関して2003年5月23日、国会が個人情報保護法を成立させたことを受け、いくつかの省庁は、同法の2005年4月の施行を前に公表すべき施行指針を策定しました。

 米国は日本が最低30日間のパブリックコメントに付すとともに、指針が最終決定される前に提出された意見を検討する適切な期間を設ける等、これから策定される個人情報保護法の施行指針が、透明性が高く一貫性のある形で策定されることを確保することや、全ての指針が、電子事業や「B to B」および「B to C」電子商取引を阻害せず、過度の負担を課さず、既存の国際規制を補完する、一貫した指針となることを確保すること、医療におけるプライバシー問題に関する対話を深めるため、2005年の冬にプライバシー問題の専門家を招集しテレビ会議を共催すること、一貫性を高めるために、多省庁からプライバシー問題の専門家を招聘することを提言しました。

 また、個人情報保護法の施行指針を策定している省庁が、それら指針を一貫性があり公正な形で施行するとともに、政府規制や指針あるいは周知目的で作成される事例集の公表なども含め、是正措置と違反行為に関する情報を公表する制度の構築を確保することを求めました。

 裁判外の紛争処理手続(ADR)の促進についてe-Japan 重点計画2004は、電子商取引に関するADRの推進を掲げているとし、米国はIT戦略本部がオンライン紛争処理を推進する措置を採用し、それらの措置を、電子商取引に関するADRが、ADR手続で用いられる規則や、プロセス、基準を一般的に当事者が決定できることを認める自主規制の原則に則ることを許すような形で講じることを確保するよう要請するとしています。

 ADRの発展のために柔軟性が高く開かれた法的環境の整備を目指す法案の策定という日本政府の取組みに関して、米国は、日本が、要望書の商法に係る箇所において提言していることを取り入れ、 国境を超える性質を持つ電子商取引に対応するADR制度を採用することを要請するとしました。

 ネットワーク・セキュリティーについて2004年2月に発表されたe-Japan戦略II 加速化パッケージとe-Japan 重点計画2004は、日本政府が多様な措置を講じて、政府内と民間部門における情報セキュリティー政策を強化することを提言しているとし、米国は、この分野における日本の取組みを引き続き支持するとともに、日本政府が全ての利害関係者がこれらの取組みに参加するよう奨励することを提言するとしています。

 2003年9月9日のグローバル・サイバー・セキュリティーの促進に関する日米共同声明(2003年共同声明)は、重要インフラの大半が民間部門によって所有されていることに鑑み、官民の協力が特に重要であることを確認し、日本政府は、中央政府システムに関するネットワーク・セキュリティー基準を策定しているとしました。

 これらの基準を策定するにあたり、米国は日本に基準を民間部門と協力し策定することで、民間部門の自発的順守を促し、政府と同様な基準と指針を採用する確率を高めることや、透明性が高い形で、基準を策定し実施すること、(国内外の)すべての利害関係者が意味あるパブリックコメント過程に参加できるよう基準草案を最低30日間のパブリックコメントに付すことを確保すること、日本政府は提出された全ての意見を考慮し、最終決定事項に反映させること、全府省庁を通じて基準に一貫性があることを確保することを要望しました。

 2003年共同声明の中で、日本政府は、国家のサイバーセキュリティー政策や計画が中央集権化された機構によって策定される重要性を確認したとし、府省庁間における一貫性を確保するために、内閣官房の情報セキュリティー対策推進室が政府内の連携を促すことを可能とするよう適切な資源をもってサポートするとしています。

 米国政府は日本政府が民間部門のネットワーク・セキュリティー基準の策定を考慮していることを理解しているとし、米国は日本にネットワーク・セキュリティー基準が民間企業にとり強制力を持つものでないことを確認することや、日米両国の共通認識である民間の自主規制の原則に則り、民間企業のニーズに沿った最も適切な 基準を民間企業自身が自発的に選択することを認めること、民間部門と協力し、ネットワーク・セキュリティーに関するベストプラクティス(最優良事例)集を作成し広く周知すること、国際的な業界標準化任意団体によって策定された基準の使用を促進し推奨することを要望しました。

 迷惑メールいわゆるスパムは、多くの場合、オンライン詐欺行為に関連し、悪質なコードを拡散し、企業や消費者に負担と経費を強いており、拡大するスパム問題に対処しなければ、電子商取引の発展は脅かされ、米国はスパム問題に効果的に対処するには、消費者や企業に対する啓蒙活動や、効果的な法律の執行、技術的基準、ベストプラクティス等を組み合わせた総合的な取組みが必要であると確信するとし、よって米国は、日本にスパム問題の解決に向け、技術革新を通じて民間が中心的役割を果たし、また民間が独自に技術選択することを確認することや、消費者意識を高め、効果的に法律を執行する手段を明らかにし、スパム対策の中に自主規制の原則を取り入れることを要望しました。 

 公的・私的部門における電子商取引利活用の促進として、プライバシーに関して、2004年4月2日、日本国政府は、個人情報の保護に関する法律第7条に基づく個人情報の保護に関する基本方針を制定しました。

 各省庁は、基本方針に従い、それぞれの所管事業の分野の実情に応じたガイドライン等の策定・見直しを検討しているとし、日本国政府は、関係省庁の緊密かつ一貫した連携の下に、個人情報の保護を総合的かつ一体的に推進するため、個人情報保護関係省庁連絡会議を設置しました。

 ある事業分野を複数の主務大臣が共管する場合は、事業者の負担軽減のため、共管となる省庁間で、十分な連携を図ることや、総務省と経済産業省は、ガイドライン案をおよそ30日間、パブリック・コメント手続に付し、寄せられたパブリック・コメントをガイドラインの内容に反映させるか、または、反映させない場合も、それらのコメントに対して回答する予定であるとしています。

 個人情報の性質や利用方法から特に適正な取扱いの厳格な実施を確保する必要がある分野(医療、金融・信用、情報通信等)について、各関連省庁は、基本方針に従い、ガイドラインや規制や個別法等の個人情報を保護するための格別の措置を検討しているとし、それらの格別の措置については、法の全面施行日(2005年4月1日)までに結論を得るものとするとしました。

 また、それらの格別の措置は、事業者に遵守するための十分な時間を与えた上で施行され、日本国政府は、適切な手段を用いて、透明性のある方法で、民間からのインプットをも求めるとしています。

 日米両政府は、2004年5月にプライバシーに関する官民の懇談会を開催し、今後も、日米両政府は、プライバシーに関する問題について対話を続け、ともに作業を行うこととするとしました。

 裁判外の紛争解決手続の枠組みについて、2003年の首脳への報告書において、日米両政府は、公正で実効性のある裁判外の紛争解決手続(ADR)の枠組みを整備することが電子商取引の発展を図っていく上で重要であると認識しました。

 2003年8月、ADR について考えられ得る法的な枠組みに関する検討についてパブリック・コメントに付したのに引き続き、日本国政府は、電子商取引に関連するものも含め利害関係者の意見を考慮し、提起された問題を基礎として、日本国政府は、ADRの国境を越えたオンラインの側面に関わる法案をさらなる時間をかけて策定しているとしています。

 また、ADRサービスの発展のための柔軟で開かれた法環境を創設することを目指して法案を策定する際、日本国政府は、国境を越えた局面におけるものと同様、オンライン紛争解決手続の利用を促進する方策を含めることを考慮することや、新しい法案の一部として、ADRの諸手続において弁護士以外の者が主宰者として活動することを認めるべきかどうかなどの問題にも考慮がなされるようにするとし、適切な利害関係者からの意見を引き続き求め、ADRの諸論点について、米国政府と意見交換を継続し、ともに作業を行うとしました。

 ネットワーク・セキュリティについて2003年9月9日に採択された「地球規模のサイバーセキュリティ推進に関する日米共同声明」の中で、日米両政府は、重要インフラ防護については公的部門と民間部門が責任を共有することを認識し、ネットワーク・セキュリティのガイドラインや基準の開発を通して、中央・地方政府によって使用される情報システムの安全性や信頼性の改善を確保するために作業しており、この過程に民間部門を含めた関係者を含めることの重要性を確認するとしています。

 また、電子政府の利用を促進するために、そのガイドラインや基準は適当な場合には、オープン(私有・独占ではない)であり、国際標準化機構(ISO)を含めた産業界での合意に基づいた自発的基準団体によって開発された基準と矛盾しないものになるとしました。

 e-Japan 戦略II加速化パッケージは、中央政府の情報システムのセキュリティ基準の策定を求めているとし、日米両政府は、全ての中央政府システムに適用される整合的な基準を実現するために省庁間調整が重要であるという見解を共有するとしています。

 したがって、内閣官房情報セキュリティ対策推進室は、全府省庁と調整して情報セキュリティ基準を開発し、また、同室は、必要があれば、同室内の専門調査チームに専門的な助言を求め、同チームの構成員は、供給者と利用者を含む民間部門からの専門家を含むとしました。

 また、日米両政府は、幅広い視点を代表する関係者からの意見は有益でありうることを認識し、したがって、内閣官房情報セキュリティ対策推進室は、パブリック・コメント期間の利用がセキュリティ基準の有効性を強化することになるかどうかを検討し、日米両政府は、セキュリティ基準に関して対 話を継続し意見交換を行うとしています。

 総務省は、地方自治体レベルでの電子政府化の取組の進展に伴い、地方公共団体における情報セキュリティ対策の強化が重要性を増している現状を踏まえ、2003年12月、自主的な「地方公共団体情報セキュリティ監査ガイドライン」を策定し、当該ガイドラインは、国内外の監査事業者の間に差別を生じさせる趣旨のものではないとし、当該ガイドラインのとりまとめにあたっては、総務省は地方公共団体の代表と民間部門の専門家と議論し、これら専門家が提起した意見・問題点等を幅広く反映しました。

 日本国政府は、ガイドラインの修正または改正を行う際には、幅広い利害関係者からの意見を収集するため、必要に応じてパブリック・コメントの手続に付すことを検討するとしています。
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