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第3回日米規制改革イニシアティブその16

 第3回日米規制改革イニシアティブ

・金融サービス

 個別措置として、米国は、規制改革が日本で可能な限り早期に実施されることを歓迎するとし、兼営法第一条第一項に従って、外国銀行の支店が信託と銀行業務に同時に従事することを認め、国内銀行と対等の立場に置くことや、投資顧問と投資信託の活動に関わる規制の枠組みを一本化し、矛盾点や重複を解消すること、投資家にリスクやコストの削減をもたらす投資の統合や分散を投資マネージャーに認めるために、投資信託契約の統合を許可し、早期償還の障害を削減すること、貸金業者からはっきりと明白な通知の後、ディスクロージャーに対して顧客の同意があれば、電子的通知により貸金業法が定めるディスクロージャーの要件を具備することを貸金業者に認めることにより、消費者に有意なディスクロージャーを確保し、消費者のプライバシーを保護し、貸金業者や借金取りの悪質な取立て行為から消費者を守るため現行の規則を強力に順守させることを提言しました。

 ディスクロージャーとは、企業が株主や、債権者その他の利害関係者に対して、会計情報を中心に各種の企業情報を公開することをいい、企業内容開示とも呼ばれています。

 日本のディスクロージャー制度は、証券取引法に基づくものや、商法に基づくもの、証券取引所の要請によるものの3つからなり、証券取引法の制度は、企業が大量の証券発行により資金調達を行なう前に有価証券届出書などを通じて企業情報を公開させる制度と、証券発行後に流通を促進するため上場企業などに対して有価証券報告書、半期報告書などを通じて企業情報を定期的に公開させる制度に分けられます。

 他方、商法は大会社に対して株主総会の召集通知に計算書類を添付するとともに、本店などでの計算書類の閲覧を許容すること、および株主総会後に遅滞なく貸借対照表と損益計算書を新聞で公告することを要求しています。

 また証券取引所の要請にこたえて、企業は取締役会での決算案承認後、きわめて早期に取引所の記者クラブで決算発表を行なっており、これらの制度に基づくディスクロージャーの促進は、企業が利害関係者との良好な関係を維持しつつ成長をはかるためにも、ますます重要になりつつあります。

 米国政府は、被雇用者にとって確定拠出年金が退職後の本当に有望な貯蓄手段となるよう、そして被雇用者に確定給付年金と確定拠出年金の選択肢を与えている企業において、確定給付年金の本当の代案となるよう、確定拠出年金の限度額をさらに引き上げ、事業主の拠出に相応する被雇用者の拠出を認めることを提言しました。

 透明性については、金融分野での規制、監督業務に関する透明性を改善するため、米国は可能な限り措置が、早期に実施されることを歓迎するとし、金融庁が日本の金融法や規則の一連の書面での解釈を拡充させる方法として、金融庁のノーアクショ ンレター制度を順調に推し進めることを米国政府は提言し、書面での解釈は、どんな金融商品やサービ スが日本の法律で禁止されているかどうかに関しての不確実性を除くために不可欠なものであるとしました。

 また、それによって金融サービス提供者による革新の領域が広がり、そのためには金融庁がノーアクションレター制度の効率性を高めるために、さらなる措置を講じることを米国政府は提言し、そして、日本の金融法や規則の解釈を求める口頭で受けた要望に書面で回答するために、金融庁のウェブサイトに「よくある質問」のページか、同等な媒体を創設することを求めました。

 さらに、日本の金融法の書面での解釈を提供するための手段として、口頭または書面での要望に答えるためにあるいは金融庁が先を見越して行動し、金融庁のガイドラインの発行を増やし、使われる用語を明確にすることや、パブリックコメントの受け入れ期間を設けることにより、個人情報保護法に関連するガイドラインの透明性を高める金融庁の努力を米国政府は歓迎するとしました。

 金融庁が、金融機関および業界団体の意見や懸念を慎重に検討し、新商品やサービスを効果的に日本の消費者に提供する金融機関の能力を妨げることなく、確立されたプライバシー保護システムに合致する方法で、個人情報を守るガイドラインを作成することを米国政府は提言するとし、米国政府は、規則策定手続きの透明性を高めるための金融庁の最近の動きや、新たなまたは改正された金融庁の法令の実施を歓迎し、また当事者からその過程でインプットを求める更なる努力を歓迎し、そうした方法には公聴会の一層の活用や、既存および新たな規則やガイドラインと関連した行政手続法の下 でのパブリックコメントのプロセスを引き続き活用することを含むとしています。

 自主規制機関の補足として、日本の金融当局が、会員の見解や専門知識を十分に示す民間の金融業界団体、例えば在日米国商工会議所や国際銀行協会などと引き続き密接に仕事をすることを米国は要望しました。

 世界的な最良の慣行(ベストプラクティス)への第一歩として、2003年度において、投資信託協会の会員は、投資パフォーマンスの開示に係る新たなガイドラインに準拠することとなりました。

 これらのガイドラインは、関連ベンチマーク(基準)の明確化や、グラフでのベンチマークとの比較、ベンチマークからの乖離に係る説明を含み、ガイドラインはまた、明確で簡潔な文言の使用や、投資家の質問に対するコンタクト先情報に係る規定を含むとしています。

 日本政府は、公的年金を補完して老後の所得確保を図るため、2004年度に確定拠出年金の拠出限度額を他の企業年金がない場合には年43.2万円から55.2万円に、他の企業年金がある場合には年21.6 万円から27.6万円に引き上げることを決定し、企業年金のない場合の個人型年金の拠出限度額についても年18.0万円から21.6万円に引き上げられました。

 日本政府は、米国政府が電子商取引に係る障壁を除去することを要望していることを理解し、貸金業法上の電子通知を認めるか否かについて、引き続き慎重な検討を行うとしました。 

 金融庁は、ノーアクションレター制度をより積極的に活用しており、ノーアクションレター制度の有用性を高めるため、多くの手段を講じてきており、現在も追加の措置を検討しているとし、これらの行動は、日本における金融規制制度の透明性の向上が継続的に進展していることを表しているとしています。

 金融庁におけるノーアクションレター制度の活用件数は、増加してきており、金融庁のノーアクションレター制度の発足後最初の2年間の活用件数は4件であったのに対し、2003年4月以降の活用件数は9件であり、金融庁はまた、2004年3月の閣議決定に基づき、ノーアクションレター制度の見直しにも着手しているとし、ノーアクションレター制度の有効性を高め、活用件数を増加させるため、金融庁のノーアクションレター制度を通じて、日本の金融関連の法令の明確化を求めることができることについて、金融市場の参加者に知ってもらう努力を継続することや、在日米国商工会議所や国際銀行協会のような国際的な団体や日本証券業協会や全国銀行協会のような国内の団体を含む、企業の団体や業界連盟が、特定の企業の代理として、ノーアクションレターによる照会を提出することができるということを周知するとしました。

 また、金融庁のノーアクションレターに係る細則を改正し、個人や企業が照会を取り下げるとともに、金融庁に対して回答を行わないことを求めてきた場合は、回答を行わないことを明確にし、今後のノーアクションレターには、表明された回答の法令上の根拠を明確にする文言を盛り込むようにすることや、金融庁は、どのようにすればノーアクションレター制度を最も強化することができるかと いうことに関する、米国政府と金融業界関係者からの提案、日本の金融制度の透明性を高めるための他の努力に対して、開かれた立場を継続するとしています。
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