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第3回日米規制改革イニシアティブその26

第3回日米規制改革イニシアティブ

・流通その1

 空港着陸料および使用料に関し、米国政府は日本国政府に対してビジネスや観光を取り巻く環境を改善し、それにより経済に活気をもたらすために、日本の消費者と業界に益をもたらすよう、成田国際空港と関西国際空港の着陸料とその他の航空会社の空港使用料を速やかに引き下げ、中部国際空港(セントレア)の着陸料とその他の航空会社の空港使用料を世界的に競争力のあるもとし、国際線の使用料により国内線の使用料が補助されることを避けるため、透明性の高い交渉が行われることを確実にし、日本の国際空港の着陸料計算に使用されている計算方法を公表し、パブリックコメントの機会を設けることを要望しました。

 また、着陸料計算は国内線と国際線の双方とも透明性のあるもとのとし、国際航空運送協会(IATA)の指針に従い、空港滑走路と施設利用に関連したコストのみにより構成されるものとするとしています。

 航空会社による航空券の販売について日本は、航空会社により販売される航空券に対して、IATA 運賃の70%割引下限を実施している数少ない国の一つであり、これは、航空会社が競争力のある割引運賃を提供する妨げとなっており、この慣行をなくすことにより、旅行の選択を旅行者がより自分でコントロールでき、多種類の運賃へアクセスが可能になることで、旅行に対する需要が喚起され、海外から日本への旅行を増加させたいという目標を支援することとなり、航空券のIATA運賃70%割引下限を強いる慣行を排除することにより、インターネットや航空会社による他の公示航空券販売の競争市場を作り出すことになり、米国政府は日本国政府に対して、この慣行を排除し、関係当局間の航空サービス交渉の場で、この目的に向けさらなる話し合いを行うことを提案しました。

 30日前の運賃届出制について、現行の国土交通省の規則では、航空会社による全ての航空運賃変更は、30日前までに届け出なければ 「ならない」ことになっており、実際には、この規則は運用されていないうえ、インターネットやコンピ ューター申告制度が利用可能な時代に、旧態依然としており、世界におけるビジネスのペースは、日々変化する競争市場において航空会社が航空運賃の設定を行えるよう、より短期間の運賃事前届出を認めることを日本に迫っているとしました。

 また、現行制度は消費者と航空会社のコストを高くしており、さらに、日本はIATA運賃下限設定の場合と同じように、30日前の運賃届出を求める数少ない国の一つであり、それゆえに、米国政府は日本国政府に対して、関係当局間の航空サービス交渉の場で、この件に関してさらなる話し合いを行うことを提案し、ダブルアプルーバル(両当時国承認)制度からダブルディスアプルーバル(両当事国不承認)制度への変更に関しても、航空サービス交渉で討議されるべきであるとしています。

 小額商品の課税計算に関してCIF価格(運賃保険料込み価格)からFOB価格(本船積み込み渡し価格)への移行に関し、日本が国際配送商品の課税計算にCIF価格を使用していることにより、配送商品に保険料と運賃が足されており、これにより、免税輸入限度額である1万円を超える配送商品の数が増加するとしました。

 また、FOB価格方式は小額商品の課税額を決定する最も公正な評価方法であり、その採用は税関や関税局職員の作業を軽減し、日本への輸入コストを低減するため、米国政府は日本国政府に対し、通関の際に小額商品の課税計算にFOB価格方式を採用するよう要望しました。

 免税輸入限度額について、米国政府は日本国政府に対し、関税定率法による免税輸入限度額を 1 万円から3 万円へ引き上げること を要望し、この変更により、税関とエクスプレス会社双方の作業が軽減され、通関手続きが合理化されるとしています。 

 国際物流特区における時間外手数料のさらなる低減では、2003年4月から開始された国際物流特区における通関にかかる手数料の削減により、日本の国際港の競争力は強化され、また引き続き、2004年4月より全国的に手数料を50%削減するという日本国政府の決定を米国政府は高く評価するとし、米国は日本に対し、成長へ向け、通関手数料をゼロにするようアクションを取り続けることを要望しました。

 通関情報処理システム(NACCS)に関し、米国政府は通関情報処理センターが利用者にとってより良い料金体系を設定した過去1年の努力を歓迎するとともに、NACCS料金体系の将来のいかなる更改に関しても、通関情報処理センターが利用者のコメントを考慮に入れることを確実にすることを求めるとしています。

 クレジットやデビットカード、ATMサービスと受け入れの促進について、世界的に見て、クレジットカード、デビットカード、ATMカードの利用は急速に増加しており、米国、欧州、カナダにおいて全店舗の90%はクレジットカードあるいはデビットカードを取り扱い、全購入の3分の1以上がこれらのカードでなされており、日本では昔からの店舗やATMでのカードの受け入れが低い率であることは、日本に居住する人々にとって不都合であり、また海外から日本を訪問する人たちの共通の不満であり、米国は約100の日本の公立病院がクレジットカードやデビットカードの支払いを受け付けている、あるいはその準備中であると聞いているとしました。

 E-Japan戦略IIイニシアティブと小泉首相の海外から日本への旅行者を2010年までに倍増するという精神に鑑み、米国政府は日本国政府に対して、ビジネスによるクレジットやデビットカードの利用と、政府サービスへの支払いに対するカード利用を促進することや、国際PINセキュリティーと日本のATMネットワークでネットワーク暗号化標準に強制的に準拠するようにすること、クレジットカード不正利用に関する法・規制を厳しく施行することを要望しました。

 着陸料及び空港使用料について、日本国政府は、成田国際空港と関西国際空港の着陸料引き下げに関する米国政府の懸念についての見解を述べ、2003年7月に成立した法律に従って、新東京国際空港公団は、2004年4月に成田国際空港株式会社に移行し、この移行は、将来の完全民営化に向けた手段として行われたものであり、同会社は、全額政府出資の特殊会社であり、米国政府との議論の中で、成田国際空港株式会社が策定した中期経営計画が「経営の状況を見極めた上で、可能な限り早期の着陸料の引き下げの実現を目指す」と掲げていることを紹介しました。

 また、航空運賃では日本国政府は、航空会社による航空券の販売と、運賃に係る「ダブルディスアプルーバル(両当事国不承認)制度」に関する米国政府の懸念についての見解を述べました。 

 国際物流関係特区における時間外手数料の軽減について、2003年4月、国際物流関連特区における執務時間外手数料を2分の1の水準まで引き下げたことは、日本の国際港の競争力を増大させ、これに引き続き日本国政府は、2004年4月1日から全国的に同様の手数料引き下げを実施することを決定し、国際物流関連特区における執務時間外手数料は2003年4月以前に比べ4分の1の水準となっており、日本の消費者や関係業者の利益となっており、これらの決定は、日本が航空や海上関連輸送の重要な拠点(ハブ)として機能し続けていることを国際市場に対して積極的に示すものであり、米国政府はこの進展を高く評価しているとしています。 

 通関情報処理システム(NACCS)に関し、国内外関係者により構成される第三者機関が、Air-NACCS利用料金の再検討を行い、利用料金見直しに関する報告書の作成を行っていることについて、米国政府の評価が示され、NACCSを運営する独立行政法人通関情報処理センターは、第三者機関による報告書のホームページ上への掲載を予定しており、その報告書を反映させた利用料金見直し案に関するパブリック・コメント実施の意向を示しており、この報告書が、すべての利用者にとってのAir-NACCS利用料金体系、更には日本の航空通関関連手続きの改善につながっていくことが期待されるとしました。

 インターライン契約では、規制改革イニシアティブの3年目の対話の過程で、日本国政府は米国政府に対し、「ドアー・ ツー・ドアー」の航空運送サービスは、本邦航空会社と外国航空会社とのインターライン契約により実施可能であり、このビジネス活動に関する政府の規制は存在しないことを説明しました。 

 インターラインとは、輸送書類の相互承認に関する航空会社間の契約で、インターライン契約は両者に互いの航空券を発行する権利を与えるものとなっています。

 クレジットカードとデビットカードについて、日本国政府は、政府サービスの支払い手段としてのクレジットカードとデビットカードの利用を推進してほしいとの米国政府の要請に留意し、例えば、国立病院機構に属するおよそ100の病院がクレジットカードやデビットカードを支払い手段として受 け付ける意図を表明したこと、その一部は既にカードの受付を開始し、他の病院もカードを受け付けるための準備の過程にあることに言及しました。

 また、日本国政府は、日本国内の銀行のATMネットワークにおいて、十分な水準のセキュリティ基準を維持することの重要性を認識しており、銀行ATMの管理者が、国際PINセキュリティと暗号化基準へ準拠するかどうかを含め、自らのネットワークに用いる暗号化基準を決定することを指摘しました。

 日本クレジットカード協会(JCCA)が主導して加盟店への設置を推進している共同利用端末 (CAT)は、海外で発行されたクレジットカードの利用を受け付けることができる仕様となっており、共同利用端末の総設置台数は約95万台と着実に増加し、CATの設置は海外クレジットカードの利用環境改善に向けた進展であるとしています。

 警察庁は、国内におけるカード犯罪に関連する取締りを強化しており、個人情報を含まない偽造カードの原版となる、いわゆる「生カード」の密輸入防止や犯罪グループの国内への不法入国を防止するため、税関や、入国管理局、クレジット・デビットカードの発行者と販売者との連携を強化しているとしました。

 生カードとは、個人情報やカード番号などのデータが一切入力されていない状態の磁気カードのことで、もともとカード製造会社などにおける業界用語として使われてきたが、一般には情報の入っていない磁気テープを貼り付けた「偽造カード作成用のプラスチック板」のことを言います。

 それらの大半は外国で製造され、なんからの方法で盗み取られたデータが入力されて偽造カードが作られ、日本では、2016年5月に生カードを用いたとみられる約18億6000万円の不正引き出し事件が発生し、同年6月29日には生カードおよそ2000枚が中国から羽田空港に密輸され東京税関が押収しています。
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