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第4回日米規制改革イニシアティブその14

第4回日米規制改革イニシアティブ

・競争政策その2

 米国政府は公取委の調査と行政手続の信頼性及び公平性の改善について独禁法の施行は、ビジネス界と日本の消費者が、公取委の施行活動が公平で透明性のある方法で行われると信頼している場合に最も有効的となるとしました。

 公取委の調査と行政手続において最大の信頼を保証するために、米合衆国は、日本に対して、排除措置命令の執行停止について命令の対象者に対して回復不可能な損害を与えないことを保証するために、公取委の審判官または裁判所による命令を再調査する間、公取委が排除措置命令の執行停止の要求に応じる明確な規準を設置し、証拠の再調査と抗弁の機会として排除措置命令または課徴金支払命令が提案された者に対して、その様な命令を行う前に、提案された命令の基礎となった全ての証拠を入手し、その者にその様な証拠に反証を挙げて弁護のために反論する十分な時間が与えられることを保証することを求めました。

 また、警告案件の提案時における抗弁の機会として、独禁法、不当景品類と不当表示防止法、または下請代金支払遅延等防止法等違反容疑に対する警告(及び類似の措置)が提案された者に対して、その様な警告を行う前に、弁護のための証拠提出と反論を認める仕組みを導入し、独禁法基本問題懇談会に関し、内閣府の下で公取委の手続きを検討している独禁法基本問題懇談会の議題と議論を継続 して公開し、関心のある外国の関係者や団体に彼等の意見を懇談会に提出する機会を与えることを保証すること、懇談会の成果に関する中間報告書を公表し、中間報告書に対するパブリックコメントを募集し、提出された全ての意見を懇談会のホームページに記載することを提言しています。

 公正取引委員会の執行活動における手続公正性の向上として、審判手続について、公正取引委員会の審判手続における手続公正性を高めるため、2005年度予算で新たに法曹資格者2名を公正取引委員会の審判官として増員することが認められ、その結果、公正取引委員会の審判官7名のうち3名が法曹資格者または裁判官出身者となる予定であるとしました。

 公正取引委員会は、独占禁止法違反の疑いで警告を受けることが見込まれる関係事業者に対し、警告を行う前に、反論のための証拠を提出し、意見の申述をする等の機会を付与する仕組みを2006年1月初旬に導入するとし、注意を行った旨を競争政策上公表することが望ましいと考えられる場合にのみ、注意を受けた事業者の了解を得て、公表するとしています。

 公正取引委員会の手続の見直しについて、内閣府基本問題懇談会は、審判手続と執行体制に係るその他の面における公正性を確保するとの観点からの独占禁止法の見直しについて検討しており、この検討は、2007年6月頃を目途に終える予定であるとしました。

 米国政府は、談合対策について、最近の事件は、その多くが政府職員により幇助された談合が、日本の重大問題であり続けていることを証明しており、談合は、政府の事業の価格を引き上げ、必要な改革を妨げ、能率的な入札者をそこない、政府における信頼と日本における競争の文化への支持の基礎を危うくすることで、日本の消費者、納税者ならびに経済に損害を与えるとしました。

 効率的な談合対策のために、米合衆国は、日本に対して、行政措置減免企業が談合の謀議を止め、適当な当局に談合を通報することを奨励するために、談合の謀議に参加したことを最初に申し出た企業に対して、指名停止あるいは他の行政制裁の減免または免除措置の様な国土交通省(国交省)行政措置減免制度を導入し、行政罰について2005年7月の国交省入札談合再発防止対策検討委員会の報告において発表された方策を履行することを求めました。

 特に、10年以内に再度談合への関与が明らかになった企業に対する指名停止期間の下限を大幅に引き上げ、その様な談合行為によって受けた損害を日本政府が裁判で請求する手続きを法務省と共に確立することで、たとえ契約書に特別損害賠償条項が入っていな場合でも、談合に関与した企業に対し損害賠償を請求する審決を履行することや、競争入札(一般)競争入札が用いられる事業数を最大限にし、日本または外国企業がそれらの本店または支店の所在地によって入札資格が奪われることのないよう保証すること、利益相反に関し、天下り職位にかかわらず国交省と関係機関の全ての職員が退職後適当な期間に同省から受注実績のあるいかなる企業からの再就職の申し出の受け入れを禁止することで、幹部職員の退職後5年間の同省から受注実績のある企業からの再就職の申し出での受け入れ禁止を含む、国交省によって採られた天下り制度によって引き起こされる利益相反の対応策を強化することを提言しました。

 効果的な談合対策として、官製談合を含む談合の防止について国土交通省発注の鋼橋上部工事の入札談合に関し2005年5月23日付で公正取引委員会が行った8社に対する刑事告発と引き続き行われた追加3社の職員の逮捕を受け、国土交通省は、入札談合が行われたとされる3つの地方整備局のすべての建設工事については8か月の、他の地方整備局の入札については5か月の入札停止措置を合計11社に対して行いました。

 当時、8か月という停止期間は、独占禁止法違反に対して国土交通省がこれまでに採った入札停止措置の中で最も長期のものであり、その後の一連の鋼橋梁事件に係る逮捕・起訴を受け、国土交通省は違反企業への停止期間を延長しました。

 結果として、2005年9月、追加的に停止措置を受けた企業を含め26社が停止措置を受け、政府発注の建設工事に関する入札談合防止措置の強化のため、国土交通省は、国土交通事務次官を議長とする12名の委員からなる委員会を設置し、委員会は、なぜ措置が2005年5月に刑事告発の対象となった鋼橋梁に係る入札談合のように大規模な入札談合の発生を阻止することができなかったのかを検証するとし、外部専門家の意見を取り入れ委員会の検討に資するため、学者と弁護士の5名のメンバーからなるアドバイザリー・グループを設置しました。

 委員会は、国土交通省直轄の鋼橋梁工事の発注に係る入札手続と契約締結の実態調査結果をとりまとめ、調査結果をもとに、委員会は入札談合の再発防止策を作成し、7月29日に発表し、国土交通省の防止策は、一般競争方式と総合評価方式の拡大並びに最長24か月の入札停止期間の明確化と工事に係る違約金の契約額の10パーセントから15パーセントへの引き上げによる重大な談合行為に対するペナルティの強化を含んでいるとしています。

 公正取引委員会は発注官庁の職員が入札談合に関与していたと思料する場合、発注官庁の長に対し、入札談合への関与に関係する事実を通知し、十分な証拠を得た場合にあっては、入札談合に関与していた職員の氏名を含めて通知するとし、入札談合等関与行為の排除と防止に関する法律の下で、将来にわたり発注官庁の職員による入札談合への関与を排除するために必要な入札と契約に関する事務に係る改善措置を講ずることを発注官庁の長に求めることができるとしました。

 この点に関して、公正取引委員会は、(日本道路公団発注の鋼橋上部工事における入札談合事件において、) 日本道路公団の入札談合等関与行為が認められたため、2005年9月、日本道路公団総裁に対して、入札談合の再発を防ぐための改善措置要求を行ったとし、公正取引委員会のリーニエンシー制度を創設する独占禁止法の改正を踏まえ、国土交通省は、2005年度内に行政措置減免制度を採用するかどうかの検証を開始するとし、これは、談合に参加したことを公正取引委員会に通報した企業に対して特定の行政制裁を免除するものであるとしています。

 2005年3月25日に閣議決定された「規制改革・民間開放推進3か年計画」の一部として、 日本政府は、コストの削減とより質の高いサービスの調達を目的として、より競争的な入札制度を段階的に導入することにより、政府調達制度を改善することを決定しました。

 地方レベルでの談合について日本政府は、地方公共団体における談合に厳正に対処することの重要性を認識しているとし、入札契約適正化法は、中央政府と地方政府における談合を防ぐための多数の措置を設けており、その中には、地方公共団体が実施する公共工事の発注において談合等の不正行為があると疑うに足りる事実があるときは、地方公共団体は公正取引委員会にその事実を通知する義務が含まれるとしています。 

 総務省は、地方公共団体における談合を排除するために適切な取組を行ってきており、今後もこの取組を推進していく予定であり、この点に関して、2004年12月28日、総務省は国土交通省とともにすべての地方公共団体に対して、談合防止に関する教育を職員に行うことや、談合の疑いについての公正取引委員会への情報提供が円滑に行われるよう、談合に関する情報を収集し公表するメカニズムを確立するという内容を含め、談合を根絶するための措置を徹底的に実施するよう通知したところであるとしました。 

 総務省と国土交通省は、入札契約適正化法の規定に基づく地方政府の措置状況について調査し、調査結果をウェブサイトで公表してきており、今後もこれらの取組を継続する予定であり、必要に応じ、引き続き談合の根絶に関する通知を発出していく予定であるとしています。

 また、総務省は、地方公共団体に対し、地方公共団体が従来の入札プロセスを見直し、インターネット入札の活用等地方レベルの談合の防止のため、より有効な新たな入札制度を導入することを促す努力を行っており、談合に対する行政制裁の透明性について国土交通省は、談合活動のため指名停止を受けた企業を含む指名停止を受けたすべての企業・その停止期間・範囲及び理由を含め、ウェブサイトで公表するとしました。

 また、国土交通省は、談合への関与が判明した各企業が、談合により生じた損害を国土交通省に賠償するため支払う金額を公表するとし、総務省は地方公共団体に対し、談合への関与により指名停止されているものを含め、指名停止を受けた企業名、指名停止の期間と理由その他関連事項について公表するよう奨励してきており、今後ともこの取組を続ける予定であるとしています。

 経済全体における競争の促進として、競争促進的な方法での民営化について、個別の政府関係機関の民営化を担当する省庁は、民営化が関連市場における競争を阻害するのではなく促進するものとなることを確保すべく、関係各省庁と協力と調整するとし、郵政民営化に関して、日本政府は、郵政民営化の準備と実施が日本における競争過程をゆがめないことを確保し、民営化後の各会社は独占禁止法の適用対象であり、民営化の過程においても同様であるとしました。

 公正取引委員会は、郵政民営化も含め、競争政策の観点から民営化の試みに関して適切に対処するとし、民営化の過程にある政府所有機関を含む事業者の事業活動を監視し、独占禁止法違反行為に対して厳正に対処するとしています。

 また、規制改革における競争促進として、公正取引委員会は、事業者間の競争を促進させる観点から、引き続き規制の対象となる産業における競争環境の創造に努め、この目的のため、事業活動に反競争的効果を及ぼす規制制度を改善するため、取引の実態に基づき、場合によっては独占禁止法違反の認定に基づき、政策提言を行うとしました。

 さらに、規制改革が進められている公益事業等の分野において競争促進的で独占禁止法に整合的な行為を促進するために、必要に応じてガイドライン等を策定または改定し、例えば、公正取引委員会は、過去1年余りの間にのガイドライン等の策定または改定を行ったとしています。

 内容は、「電気通信事業分野における競争の促進に関する指針」(2004年6月改定)、「適正なガス取引についての指針」(2004年8月改定)、 「携帯電話の番号ポータビリティに関する独占禁止法上の考え方」(2004年11月公表)、 「適正な電力取引についての指針」(2005年5月改定)となっています。
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